私の恋

君はもう覚えていないだろう

君はもう覚えてないのだろう
私と初めて会った時のこと
私と登校したこと
私とお祭りに行ったこと
私は全部覚えてる
君とどんな話をしたか
君の笑った顔つらそうな顔
私は君を沢山困らせた
君に沢山迷惑をかけた
だから君はきっと嫌になってしまったのだろう
ある日君は私とはもう一緒にはいられないと言った
悲しくて嫌で何度も何度も君にお願いするけれど君の考えはもう変わらなかった
君のいない毎日はつらい
今でもたまにひょこっと君との思い出が顔を出す
すると私の目からは沢山の涙が流れ落ちる
私はそれを好まない
なぜなら、君との思い出が涙とともに外へ流れ出てしまう気がするから
もう君と二度とまえのような関係には戻れない
私はもう君のパートナーではなくなってしまった
でも、思い出はいつまで経っても私とあなたのものだけ
私のものなの
今日も誰にも取られない君が私の心の中にいる
私だけ私しか知らない君
いつまでも
いつまでも
君は私から逃れられない

ふりむいて

ねえ、どうして君はこっちを向いてくれないの?
私はこんなに君を見ているのに
言ったでしょ
あなたは私から逃れられないって
ねえ、こっちを向いてよ
どうして隣の女の子と仲良く話すの?
どうしてこっちを見てくれないの?
ねえ、どうして?
私はこんなにも君を思っているのに
どうして他の子とばかりなかよくするの?
私は?
ほら、君はすぐにそんな態度をとる
君の席は私の席からよく見えるよ?
君の消しゴムが何処へ転がっていったのか
君の瞳に今何が映っているのか
君が今息を吸って吐いているところ
全部見えてるよ君の事全部知ってる
だからさ
ねえ、こっちを向いてよ
見えているっていったでしょ
ねえ、はやく振り向いて

君の隣

絶対に戻ってくるから待ってて
君は1年前そう私に言い残してこの場を離れていった
その言葉を信じて私は今日も待ち続ける
例え君がいなくて寂しくても
君に逢いたくて涙こぼれても
隣に君がいなくて寒くても
君の大きな影が無くて暑くても
冬に君と約束を交わしてから
桜が咲き
向日葵が咲き
紅葉が色づき
そしてすべて散って…
それからまた冬が来た
私は待ち続ける
どれだけ寒くなっても君の姿はまだ見えない
皆はもう君が帰ってくることはないだろうと言う
その言葉を私は信じない
だって君は帰ってくると言ったもの
でもね、たまに悪いことを考えてしまう
もし、もしも仮に君が
この場に他の人と来たのならば
私は
私はどうなってしまうのだろう
君が幸せそうなら許せてしまうのかな
涙が止まらなくなるのかな
その場から動けなくなってしまうのかな
だったらいっそのこと永遠の眠りにつこうか
私は今日も待ち続ける
君の隣は私の特等席だから
他の人がその席に座るなんて許さない
君の隣は私の物
私は今日も待ち続ける
待ち続けるよこの場所で
いつまでも
これからも
ずっと
ずっと
大好き

暗黙

ねぇ待ったのに
一年もあなたの事を待ち続けたのに
何で私に連絡をくれないの
ブロックもしっぱなし
あなたはやりたいことがあるから一年待ってって
そう言った
待ったよ
ねぇ、待ったよ
久しぶりに会ったあなたは少し変わっていた
あなたに嫌われるのが怖いから
あなたが遠くに行ってしまったと知るのが怖いから
私はあなたに聞かないよ
言わないよ
私はえらいもの
でも、一年は長かったんだよ?
あなたは黙っているけれど
しっかり説明してよ…
もっとはっきりとしてよ
そして私に言って
「もう、君といるつもりはない」って
あなたが黙ってて私が分かるわけないじゃない
知りたくないよ
信じたくない
つらいな
痛いな
いなくなってしまいたいな
これからも私とあなたの間には
暗い静かな時間が流れ続けるのね
ばいばい

私の恋

私の恋

とある女の子たちの短編集です。 少し闇が入っています。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-04-10

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 君はもう覚えていないだろう
  2. ふりむいて
  3. 君の隣
  4. 暗黙