私の居場所。
こんにちは、坂本愛里です。
皆さん、自分の居場所って何処ですか?
家族、友人、恋人…など、人それぞれあると思います。
この物語は、親同士の離婚からの母親からの虐待を受け、学校の友人とのトラブルがあり、自分の居場所が、見つからなくなってしまう少女の物語です。
居場所とはなにか?
自分の居場所があることが幸せなんだ
というように考えられる作品になれば光栄です。
どうぞ、お楽しみください。
母親面の同居人。
______もう、無理だ。お前とはもう、関わりたくないんだ。
______結愛は、どうするの?ねえ。
______それくらい、お前が育てろよ。お前の子供だろ?
______私に押し付けないでよ!
……懐かしい夢を見た。
元、母と父の怒鳴り声に目覚めて聞いた話。
中学1年生の時だったかな。
いや、もっと前だったかもしれない。
小学生ぐらいか?
もう、あんまり覚えてないや。
右手の痣も、左肩の腫れも、青くなった頬も、うまく動かない足も、関節が軋む音も。
全てが全て、当たり前になった。
あの頃は、幸せだと思ってたのに。
普通の幸せを送れていたと思ってたのに。
母の飲みぐせは悪いのに、朝でも昼でも構わず飲む。
仕事もろくにせず、せっかく受かったバイトもこの間クビになったらしい。
私のバイト料じゃ、朝昼晩三色きっちり食べれるなんて無理だ。
母が私の貯金をとってるのだってバレてるのに。
その金で、遊んでることもバレてるのに。
その金で、酒飲んでんのもバレてるのに。
ストレスが溜まったら、いつもなら話しかけてこないのに、関わりもしないのに、私の部屋に来て、好き放題発散してくる。
慣れたけど。
傷口が目立つから学校にも行けないし、というかまず、学費さえ払えないし。
傷とか、バイトの時面倒だから、夏でもいつでも長袖長ズボン。
というか、服買えないし。
水を飲みに台所まで来てもソファーで汚いいびきをかきながら、ぐーたら寝てる。
何事もないように。
今月の家賃だってギリギリなのに。
貯金もそこをついてんのに。
いつまでたっても母親面だけは上手なんだから。
そんな仮面、破いちゃえばいいのに。
私はもう、あんたの子供なんかじゃない。
居場所なんて、求めてないから。
私の居場所。