ダメなあなた

 今日も朝からずっと部屋でごろごろ。
 
 …働けとは言わないけれどもう少しなんとかならないの?

 何もしないし手伝ってもくれない。

 ただただわたしがする事をじっと見つめてる。

 わたしが何かやってると必ず邪魔をしにくる。

 これはあなたを食べさせるために必要な事なのよ?

 自分の都合のいい時ばかりわたしに甘えてくる。

 普段はそっぽ向いてて呼んでもめんどくさそうにするクセに。

 もう! 毛を落とさないでって何度も言ってるのに。

 トイレはキレイに使ってって言ってるでしょ!

 
 そんなダメなあなただけど。
 夜一緒にくっついて寝るのが最高に幸せ。
 毛深いあなたの体を抱きしめていると安心するの。
 この時だけはあなたの他には何もいらないなんて思うものよ。


 …猫との暮らしってそんなもの。

ダメなあなた

ダメなあなた

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-05-20

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