今日の川の色は赤茶、青緑、うすく写った白と水色
黄色も見えた。

今日の路地裏の色は藍錆、ジェンキンズグリーン。
白とオレンジの君がいた。

今日の空の色は白に薄紫がかかっている。うすい群青色もかかっている。
うすい桃色の君が恥じらいながら私を見ている。

今日の街の色はフタロブルー、バーントシェナーを混ぜた色。青暗い何処にでもある日常の色。
昼間の色を凍結する。

今日のキャンパスの色は、日々うつろい、目まぐるしくかわる。
それは、今日の川の色のように。
今日の路地裏の色のように。今日の空の色のように。今日の街の色のように。

ただ一色足りない色を求めて。

今日も探す。私だけの色を。

あなたの求める色は何ですか。
美しい色とは、暗闇の中でも鮮やかで、決して自分を見失わない色だと思います。
でもこの世、人の視覚が認識する色の中で穢い色などないようにも思うのです。
どの色にも美しさがあり、拙さがある。
私たちはその色たちを見逃してはいけない。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-04-03

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