メル友は・・・(バージョン3)
気をつけてください。
成人の方向けです。
怖いですよ?
この前、私はメル友を見つけた。
相手は中学二年生の男子だと言っていた。
ユウというハンドルネーム。
私は中学一年の女子。
ハンドルネームはミイ。
見ず知らずの男の人とメル友になるのは抵抗があったが、「メル友」という存在に押されて、そんなことはどうでもよくなっていった。
『ユウさんおはようございます。元気ですか?私は風邪を引いてしまって・・・でもメールの返信はできるので気を使わないでくださいね』
私はメールを送信した。
すると、一分もたたないうちに返信されてきた。
『おはよう。風邪は大丈夫?ゆっくり休んでね』
『はい大丈夫です。熱は無いので。』
また返信する。
このやり取りが、楽しい。
次の日の朝、メールをその人に送るのを忘れて学校へ行った。
帰って来てから、友達のメルアドを登録するために携帯を手に取った。
すると、
50通以上のメールが、ユウさんから届いていた。
「な・・・何これ・・・」
一通一通確認すると、
『おはよう。今日はメールそっちからくれなかったね。俺のこと忘れて学校行っちゃったのかな?そんな子にはおしおきが必要だよね』
『ねぇ、返信まだ?』
『ねーねー』
『超暇なんだけど』
『おしおき決定だね☆何がいい?』
すべてこんな内容。
私は怖くなって、ユウさんとの関係を断ち切ろうと、アドレスと送られてきたメールを削除した。
すべて削除して、ほっと一息ついていると、また私の携帯の着信音が鳴り出した。
ケータイを手に取るのが怖くなったが、頑張って手を伸ばした。
『ミイちゃん、学校お疲れ。まさか俺のアドとメール削除してなんていないよね?』
「ど・・・どうして分かるの・・・?」
ぞっと鳥肌がたち、ケータイをベットに放り投げた。
まさか、私のことを監視している・・・?
そんな思考が頭の中を巡った。
私は部屋の中を見回した。
どこにも人なんていない。
いるのは、私だけ。
私はもう我慢できなくなって、ベットに倒れ込み、布団をぎゅっとかぶった。
するとベットに放り投げたことを忘れていたケータイが、足元で鳴り出す。
『ベットにもぐりこんでも無駄だよ?俺はいつでもミイを・・・いや、田崎理沙ちゃんを監視しているんだから・・・」
え・・・・
どうして私の本名を?!
体の震えが止まらない。
これは・・・警察に届けよう。
私は躊躇わずに外へ飛び出た。
「やぁ。理沙ちゃん♪」
そこには、30代~40代に見えるおじさんが立っていた。
「ま・・・まさか・・・あなたが・・・ユウさん・・・!?」
腰が抜けてしまって、逃げたいのに逃げられない。
このままじゃ・・・
「そうだよ?そんなにおびえなくてもいいじゃないか。俺達はもう結ばれてるんだからさ♪俺はメル友で知り合った女の子を、殺さないと気がすまないんだよ・・・ハハっ」
「ひっ・・・・?!」
声にならない悲鳴を上げながら、私は車の中に連れ込まれた。
「静かにしてなよ。」
もう声が出ない。
森の中に連れていかれた。
どこの森かなんて、わからない。
反抗する勇気なんて残ってない。
もうあたりは暗くなっている。
男はこれまで無言で運転していたが、森の奥まで来ると車を止め、口を開いた。
「ねぇ、今から理沙ちゃんはどんな目にあうでしょうか♪」
男は私のワンピースの、後ろのチャックに手を伸ばした。
恐怖で体が動かない。
誰か・・・助けてよっ・・・
「理沙ちゃん、俺達はもう、結ばれてるんだよ。さっきも言ったけどね♪」
男はチャックを下ろし始める。
「だから、一つになってもいいはずだよね?」
にやりと不気味に笑うと、急にキスされた。
「ん・・・っ?!」
口の中に舌が入ってくる。
その瞬間、体がビクっとして動かなくなった。
そうしてネットで知り合った私とユウさんは、一つになった。
「じゃあね理沙ちゃん。また会おうね。だって、結ばれた関係なんだからさ♪」
どうしてこうなっちゃったの・・・?
男はそういうと帰って行った。
部屋に入ってから、私がやってしまったこと、男にやられたことの重大さを思い知った。
自然と涙が出てくる。
だって私、あのとき、
中出しされた・・・
その数ヶ月後、13歳の女の子がレイプされ、妊娠し、おろした というニュースがネットや報道機関で話題となった。
メル友は・・・(バージョン3)
引かないでくださいね・・・