神の悪戯
とある街の高校2年生 高橋 さくら。学校の帰り道 うだるような暑さで気を失ってしまう。目が覚めるとそこには、、
契機の訪れ
はぁーあ、あついしんじゃうよおおおお
ふらふらしながら家まで歩く少女の名はさくら、少し小柄な153cmの 艶やかな黒髪を肩甲骨の下ほどまでなびかせうだるような暑さの中 学校も終わり帰るところである。
ううう、、、
(ばたんっ)
普段インドア派な彼女にとっては厳しすぎるくらいの強い直射日光にさくらは負けてしまった。
変化
ふぁーあ、私寝てたのかなぁ?
気づいたら倒れ込んでしまっていたようでさくらはとりあえずその場から起き上がった。不思議と気だるさや頭の痛みもなくなっていた。
ん?
そこで一つ異変に気づく。
周りに建物がないのだ。 そんなわけはないのに、かなり広い街の一角を歩いていたはずだ。 それなのになぜ、、
とりあえず歩いてみる。
2歩ほど歩いたところでまた1つ疑問が浮かんだ。
なんと奇妙なことに悲鳴が聞こえるのである。それも足元から。
んんん??なんだろう
足元をよく見てみる。
よくみると自分の今まさに踏みしめている地面そのものがただの地面ではないことに気づくことにそう時間はかからなかった。
細かく張り巡らされた道路、よく目を凝らさないと見えないほどの車や人達。なんと地面には とても考えられないような大きさの町並みが広がっていたのである。
げげげ、もしかして、、
恐る恐るその場でくるっと向きを変えて立ってみる。再び悲鳴が上がった。
申し訳ない気持ちに駆られながら自分が踏みしめた足跡をみると 普段見飽きるほどに歩いた自分の街があったはずの場所に、場所というよりもそれはもう街のひと区画に 自分のローファーの足跡が刻み込まれていた。
ここにいた人たちは??ここの建物は??私が、、私が踏んだの???私が1歩歩いただけで???
そんな刹那 一人の少女の心の奥底に秘められたサディスティックな感情が 足元から沸き起こる悲鳴と共に目を覚ましてしまったのである
それは 遊びの始まり
私がただ地面を踏みしめるだけで、それだけで人が死ぬのか、そうかそうかぁ!!
彼女は少し微笑んだ
ごめんね、みんなには申し訳ないけどっ
ドスン、ドスン
先程とは明らかに違う 明確な意志を持った歩行が始まった。
ここがスーパーで、ここが本屋さんだよねー
日々の記憶を辿りながら思い出のある建物に足を振りかざしていく。1歩1歩 確実に。そこにいる人や車も巻き込んで踏んでいった。しかしどうも刺激が足りない そう 彼女自身には全く街を壊している感覚すら届いていないのだ。巨大化したそのローファーの靴底は彼女の足の裏に建物を踏みしめる感触すら通さなかった。
なんか普通の道歩いてるのと変わんないや
試しにローファーの靴底をみてみた。そこにはしっかりと建物の破片だったりが挟まっていた。よく見ると人の死体等も挟まっている。それらを視認してようやく大きな街を踏みしめているということを思い知らされた。
そうだ、靴脱いじゃお、靴下汚れちゃうけどまぁいっか。
彼女は両足のローファーを脱いだ。
はぁ、足が涼しい
足の指をもぞもぞとさせた後ローファーを横向きに街に置く。そのままざざーっとローファーを手に持ち横にスライド 街がたかだか1足のローファーに巻き込まれていく。そのまますっとローファーを上向きにし街の残骸をローファーの中に閉じ込める。砂をローファーですくう要領だ。
わーすごい!片足分のスペースなのにこんなにもたくさんの面積が靴の中に入っちゃうんだなぁ
もう片方のローファーでも同じことをしてドンとまだ壊してない街並みの上に置く。
さーて、どんな踏み心地なのかなぁ。
黒ハイソに夏セーラーの姿の少女、 次は試しに足を住宅街にかざして住民に警告してみる。
そこにすんでるみなさーん、あと10数えたら足で踏んづけちゃうぞー!早く逃げてねー
いーち、にー、……
カウントはどんどん進んでいくがしかし、突如現れた巨大少女に足がすくんでしまいみんなすぐには動き出せない そして10秒という短いカウント。彼女の足の裏はおおよそ1区画分の住宅を踏み潰してしまうほどの大きさだ。そんな足の陰から逃げ出すことなど到底不可能であった。加えて彼女の足から漂う汗を吸った靴下の臭い。夏真っ盛りの今日の中 膝下のハイソを1日中履き続けていて なおかつこのサイズの比である。 何倍にも濃縮されてそれはまさしく彼女の足裏を顔にあてがっているかのような そんな濃密な匂いとして住民は受け取ってしまう。
じゅーう!っと。じゃあいくよぉー、みんなばいばーい
ズンっ。足を踏みしめると同時に足の周囲に煙が舞う。
お!ちょっとだけ感触がするー!ぷちぷちーってするねー
その後も巨人の進撃は続いた。靴下を履いたその足でどんどんと街を蹂躙していく。 時には思い切り足を下ろしてみたり はたまた大きな道路を見つけたら車の列にゆっくりと体重をかけてじわじわと体重をかけてみたりと さまざまな方法で街を壊滅へと追いやっていく。
気持ちいい、、この街で私にかなうものなど誰もいない、、
完全に悦に入っていた。見えるのは建物程度 目を凝らせば車や人が見える程度だが足をかざすだけで多くの人が絶叫し逃げ出そうとする。足を踏み下ろすだけで多くの人の命を奪ってしまう。そんな自分の圧倒的な強さに陶酔していた。
足裏を見ればこびりついた建物の跡。赤いシミとなってポツポツと浮かび上がっているのは人を踏み潰した際の血液だろう。
殺戮を続けるうちに大きな駅のロータリーへと着いた。あえて間を置くことなく突然そこへ足を踏み下ろす。
みんなこわい??こわいよねぇ
ぱっと足をどけるとそこには血に染まった真っ赤な足跡ができた。足裏もかなり赤シミが増えてきた。
よく見ると奇妙なことに、足のそれは中指の人差し指の間ほどの足指の付け根あたりの位置になんと、 生きたまま靴下の繊維に頭からハマってしまった人間を発見した。
うわ!そんなに私の靴下が好きなのかな??ww
彼女は足の指を上へ持ち上げて足の指の付け根が地面につくようにする、そしてそのまま足を地面へとこすりつけた。これでもうバラバラだろう。心地よかった。
靴下だいぶよごれちゃったしもういいや、裸足になろーっと
彼女は靴下を脱いでポイと駅の反対側に投げ捨てた。そして汗で湿った足を駅の前に踏み下ろす
ちびちゃん、私の足をお舐め? ほれほれ、嫌なら今すぐ踏んじゃってもいいんだけどなー
そう言うとかかとはつけたままで足を持ち上げては下ろしドンドンと威嚇してみせる。 しばらくそのままにしておくとたくさんの人が足めがけて一目散に駆けてくる。こんな屈辱的なことがあるだろうか、しかし舐めなければ即この足裏で命を落とすことになる。考える必要など無かった。みな必死に舌を這わせた。
あははw少しくすぐったい
合計で300人ほどだろうか 懸命に十代後半の少女の馬鹿げたスケールの素足に舌を這わせる。靴下を脱いだばかりということもあって糸くずやゴミもついていてなによりも少女の酸味ある足の臭いが全員をピクピクと痙攣させる。それはそれは刺激の強いものであった。
飽きちゃったなー、もういいよ
そういうと皆が必死に舌を這わせていた足がいとも簡単に持ち上がり
ズンッズンッ
その場にいた人たちは少女の足裏の赤いシミへと変えられてしまった
わー!電車電車
ちょうど住民をのせ避難のために発車をした臨時列車。不運なことに少女の視界に入ってしまう。
彼女は指で潰さないようにそっと持ち上げてずんっずんと煙を立てながら駅から去っていった。
この電車どうしようかなー、そうだ!
悪い微笑を浮かべた彼女はその電車を持ち上げたまま口の上へともってくる。
あーん、
大きく開かれた口 そして指が離される。電車を舌で受け止め口を閉じた。
何百人という人を乗せた8両編成の電車を口で咀嚼してみる。舌で歯の裏に押し付けたり。頬に押し付けてみたり。そして歯で噛み潰してごくりと飲み込んだ。電車の中の人の気分はどうであっただろうか。自分の口で何百人もの人が命を絶った。自分が何百人という人を口で殺したのだ。再び悦に入る。電車を飲み込んでもなお口の中には少しだが痒いような感覚が残る。おそらく電車から飛び出してしまった人たちであろう。私の口で生涯を終えてしまえ。完全にもう元の彼女の姿は見当たらなかった。
あ、そうだそうだ
思い出したようにローファーを取りに帰る。
このまま履いちゃおうかなーー、履いちゃおっと
前にローファーをシャベルのように使いこなして靴の中に入った街並みの一部分。それをそのまま、素足で、まるで街なんてなかったかのように靴を履いた。
バキバキッ
足の裏と中敷きの間で街が潰れる感触を感じる。
んんんん、、
快感だった。ストレスが解消され心が軽くなったそんな彼女は、その場で急にまた眩暈に襲われ意識を失った
夢であってほしかった
ハッ。再び目を覚ますと最初倒れた場所とは少し違うが普通の人間の大きさで少し離れた場所に倒れていた。 なんだ、夢でも見てたのかな。
そう思い起き上がった刹那だった。
げげげ、もしかして、、
天から耳が痛くなるほどの大音量で声が聞こえた
(これは、、私の声?)
道路の先を見るととてつもないスケールにまで巨大化した自分の姿がそこにあった
巨大な自分がその場でくるんと反対を向く
ズシィィィィンッ!!!
地面の激しい揺れにその場で立ちすくんでしまった。
これは私が踏んだの??
(やめろ、、だめだやめてくれ、、、)
私が地面を踏むだけで多くの人が死ぬのかぁ、そうかそうか!!
「いやあああああああ!!!!!」
巨大化した自分はそのまま街を壊し始める。
そのまま自分のいた場所を離れていった。そうだ、今のうちに逃げてしまえ、しかしそうはうまくもいかなかった。
そうだ 、靴脱いじゃお
やめろ、、やめろ、、
その先にしたことといえば
やめろおおおおおお!!!!!!!
彼女の立っていた区画の少し横にこちら側を向いて横向きに立てられたローファーがドスンッと置かれた。そしてそのままズズーっとこちらへ向かってローファーは進んでくる。
今後の展開は、今後の展開は
そんなことは“自分が一番よく知っている”
そのままローファーに巻き込まれ、周りの住民や建物と一緒にローファーの中へとすくい上げられた
ズゥゥゥン
ローファーは元の向きへと戻された。
周りの人らが騒いでいるローファーの壁は非常に高く 推定で100mはあるのではないかというほど、脱出することは困難だった。そしてなによりこの蒸されて充満した空気、亜熱帯をも凌駕するほどの湿度と温度。どうすることも出来ずただ涙を流すことしか出来なかった。
この後に私がすること、この後に私が、、したことは、、
ズンッ ズゥゥゥンッ ズゥゥゥゥンッッ!!
だんだん強くなる地響きとともに
履いちゃおっと!
聞きたくもないこの声
この途方もない大きさのローファーの持ち主である自分が帰ってきた。
そしてそのままローファーへ、薄汚れた素足が侵入してくる。
やだ!!やだ!!!!!ああああああ!!!!
必死に靴の中へ中へと走るものの、結局は素足に追い抜かれてしまう。そして
ギュムーーーッ
足裏の強い圧を全身で受ける。
プチッ
私は踏み潰された。私自身に。
神の悪戯
久しぶりの投稿です。むぎっこワールドはいつも夏ですので!