ふしぎのくにのものがたり
まじょアリス story1
むかし むかしあるところにおおきなおおきなくにがありました。
そのくには、
”ふしぎのくに”
というなまえでした。
ふしぎのくにでは、ずっとまえからおんなのひとがじょおうさまを
するときまっていました。
うつくしいつきがでているひ、
ふしぎのくにのじょおうさまがふたごのおんなのこをうみました。
ひとりは、うぶげがとてもうつくしいしろだったので、
”シロ”
となづけました。
もうひとりは、うぶげがとてもうつくしいあかむらさきいろだったので、
”アカ”
となづけました。
ふたごは、すくすくとじょうぶにそだっていきました。
しかし、ふたごがそだっていくうちに、ひとつのもんだいがおこりました。
ふたごのうちのひとり、
アカは、「まじゅつ」というふしぎなちからがつかえたのです。
だいじんたちは、こういいます。
「まじゅつがつかえると、いろんなことができて、いいのではないか。」
と。
でも、みんしゅうは、くちぐちにこういいます。
「まじょがじょおう(アリス)になるなんて、ゆるさない!」
と。
それをきいたアカは、かなしくて、はらがたって、おしろでおおあばれしました。
まじゅつをつかい、かべをほのおでやいてし ま いました。
そのこともあって、アカは、
”あかのアリス”
というなまえをとられ、おしろをおいだされてしまいました。
シロが、じょおうさまになったころ、まじょになったかつてのアカは、
シロとみんしゅうに、ふくしゅうをしました。
かいぶつをまじゅつでつくりだして、くにをあらしたのです。
そのとき、ゆうかんなせんしのいちぞくがあらわれて、
かいぶつとまじょをたおしてくれました。
ゆうかんなせんしのいちぞくのおかげで、まちには、へいわがもどってきました。
めでたし めでたし。
あいだのくに
むかし むかし あるところにクロノスというじかんのかみさまがいました。
そのとき、かみさまたちはこまっていました。
げかいや、てんかいに、きおくをなくしたひとたちがはいってくるようになったのです。
きおくをなくしていては、
どんなわるいことをしたのかわからないし、どんないいことをしたのかもわかりません。
じぶんのなまえすら、わからないのです。
そこで、 じ かんのかみさま、クロノスは、
「わたしはいままでなにもできなかったから。」
といい、てんかいとげかいと、せいかいのあいだにもうひとつ、
”かんかい”
というせかいをつくりました。
ふしぎのくにのものがたり