片想いの末路。

nao

君との出会いは面白いぐらい似ていたね

僕には好きな人がいる。
でも僕は君にふられてしまったんだ。

みおは覚えているだろうか?
あの日の出来事を。

僕はホストだ。
自慢じゃないが結構名が知れてる。
店では飛び抜けてNo.1。
女なんて正直落とすは簡単だ。
自分で言うことじゃないが
そこらの男より容姿はずば抜けていいと思う。
こんな容姿に産んでくれた親に
感謝しているくらいだ。
後は女が喜びそうな甘い言葉で囁いていれば
大抵女は誰でも落ちる。
落ちた女はこっちのもんだ。
財布のひもをすぐ緩める。
股を貸せと言えばすぐひらく。
何不自由なく過ごしてきた。
そんな贅沢な日々に慣れてしまったせいか。
僕は正直愛想付きていたんだ。


この日僕はナンパでもしようかと
友達と街をうろうろしている時だった。
最初は声をかける気なんてさらさらなかった。
理由?
身につけているものを見て明らかに
貧乏くさい女だったからだ。
そんな彼女に声をかけようと
気持ちが変わったのは女のある一言だった。
すれ違いざまに女は言ったのだ。

最低

そんな言葉を僕に向けた女は初めてだった。
僕じゃないのかもしれないと思ったが
周りにはびっくりするくらいに
僕と女しかいなかった。

何が?

女を見向きもせず
僕は答えた

女を食い物にしてんでしょ

不気味なくらい
不自然な距離感で
彼女との会話は始まった

それの何がわりーの?

変わってないんだね

この時初めて女を見た。

僕が初めて好きになった
僕の初恋で初めてふられた人だった。


あれは高校に入りたての頃だった。
告白されて付き合った事は
数え切れないほどあるけれど
人を好きになったことがなかった。
ただの暇つぶし程度に思っていた
デートしてプリクラをとってキスしてSEXをする。
お互い飽きたら離れる。
女はそれで満足しているようだった。
僕も満足だった。
何でも奢ってくれるし
やりたいときはやらせてくれる。
最高じゃね?

また馬鹿な女が僕に近づいてきた。
呼び出されたって事は告白だろう。
当時彼女がいなかった僕は
また暇つぶしができると
わくわくしながら屋上に向かった。
夕日が綺麗に見える時間帯だ。
女は時間より少し遅れてきた。

自分で呼び出しといて遅れるとか
まぁ、いいや

女は僕に近づいてきて
僕は頬を思い切りビンタされた。

あんたバカじゃないの!?
自分の容姿自覚しなよ!
イケメンってだけで利用されてんのわからないわけ!?
もったいないよ!!
自分の価値下げるだけだよ!?

そう
僕の初恋の女、みおだった。

みおとの初めての会話だった。

それからみおにはよく相談していた。
本当に出会えてよかった。
そんな特別な友達だった。
あの時までは。

噂を聞いたんだ。
みおが僕をホストに育てて
ひもにしようとしていると

信じなくなかった。
でも信じざるをえなかった。


ふとみおの口々を思い出してしまったからだ

お金があれば少しは楽になれるのに
なーんてね(๑>؂•̀๑)

女はイケメンが好きなんだな
男からしたら女なんて食いもんじゃねーか
貢いでくれる
すぐ股を開く
はは。滑稽だな

そう言ってみおを捨てた。
涙が出る。とまらなかった。
その時になって僕はみおが好きだった事に
気づいたんだ。
お金がなくたって何もなくたって
みおとの時間が幸せだったんだ。

高校を卒業して僕はホストになった。
あんな事があってもみおとの思い出を
忘れたくなかったのかもしれない。
未練たらたらで気持ちわりーか?
結構結構。
それだけ好きなんだ。今でも。
上京した今、みおに会うこともない。
そう思ってたんだ。
でも会えた。
みおは僕を覚えていてくれていた。
素直に嬉しかった。
あんまりいい再開ではないみたいだがな。

みお!!
好きだ!!

気付いたらボクは叫んでいた。
街の真ん中で。
周りの皆が僕達に視線を送っていた。

はぁ????
無理だから!!!!!

みおは恥ずかしかったのか
それだけ言って走っていった。
周りからは何かしら声があがっている。

No.1なんてくれてやる
無様だろうがもう二度と離れたくない
やっと出会えたんだ
振り向かせるまで絶対諦めない

僕は心の中で叫びながらみおを追っていた

路地裏でやっとみおを捕まえた。
みおは泣いていた
僕は分からなかった。

そんなに僕が嫌い?

みおは何も言わない。
仕事の時間がせまってしまった僕は
メモに連絡先を書いてみおにもたせた。

絶対連絡して!!
何してようと絶対出るから!!

その日仕事どころじゃなかった僕は
店長に体調が悪いといい早退した。

みおに再開して1週間たった。
未だに連絡はない。

もうダメなのかもしれない。

一ヶ月たった。

みおは元気だろうか。
ちゃんと家に帰れただろうか。
高校の時の事をしっかり話したい。
もう後悔はしたくないんだ

その日の仕事終わり
携帯がなった。
迷惑メールだった。
よくあることだ。
無視し続けていたらいつの間にか1000件越していた。そろそろ通知がウザイと思い削除しようとボックスを開いた。スワイプしていたら知らないアドレスが目に入った。開いてみるとみおからだった。

連絡遅くなってごめん
告白、本当は嬉しかったよ
私、高校の時からずっとらいきが好きだった
※らいきとは僕の事だ
だかららいきに変わってほしくて
自分の価値をさげてほしくなくて
らいきに近づいた
でもいきなり突き放されてどうしていいか
分からなくてそのまま話すこともなかった
会いたくて東京にいった
1週間街歩いてようやく見つけた
素直になれなくてごめん
変わってないらいきをみて
すごく胸が苦しくなった
私だけのらいきになってほしかったから
酷いこといってごめんね
幻滅したでしょう?
でも、やっぱりらいきを諦めたくない
本当に大好きなの
まだ私を好きでいてくれるなら
こんな私でもいいなら
私をらいきのお嫁さんにしてください

僕は泣いた
高校の時みおを傷つけてしまった事に
噂なんて信じてみおの気持ちを
踏みにじってしまったことに
僕自身変わろうとしてなかった事に

みお、好きだよ
愛してる
みおいがいの女なんて興味ないんだ
僕、変わるから

そう返信して
僕は電話をした。
電話相手は仕事場の店長だ。

お疲れ様です。
自分勝手ですみません。
今日でやめさせてください。

店長は最初こそしぶっていたが
店長との関係はかれこれ5年だ。
何も言わなくても分かってくれたみたいだ。

いつでも帰ってきなさい

店長の優しさに目が潤む。

ありがとうございます

僕は身支度をして家をでた。
電車に揺られ早2時間。
目的地についた。

僕は電話かけた。
みおの実家だ。
実家に戻って番号を見た。
みおがいなかったらどうしようかと思ったが
そんな事を気にしている時間ももったいない。
早くみおにあいたい。

もしもしくるせです。

みおがでた。

家の外にでてきて?

そう言って一方的に電車をきった。

バタバタと聞こえた後にみおが飛びついてきた。

みお、僕のお嫁さんになってください。

片想いの末路。

それから一年たって子供に恵まれた。
僕はすごく幸せだ。
みおは幸せだろうか?

これからも僕は全力でみおを幸せにする。

片想いの末路。

純粋な恋です。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-03-23

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted