理不尽


投げ飛ばされてゴミの山に突っ込んだ。ビニール袋に入っていたいろいろなものがクッションになってくれたのでケガはしない程度の痛みがあるくらいだ。
手を出してきた相手は、自分の手を握りしめ見つめていた。どうやら血が出ているようだ。

「残念、アンタの方がケガしたね」

相手を気遣う言葉をかけたはずなのに負け惜しみかよ、と白い汚い歯を見せつけられた。

理不尽

理不尽

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-03-15

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