魔法の手

文野志暢

ルミちゃんの家族はみんな魔法が使えます。


お母さんの手は暖かくて優しい魔法が使えます。


お洗濯をしている時は、太陽さんとお話しができる魔法が使え、
お料理をしている時は、楽しいご飯が出来るようにする魔法が使えます。



トン、トン、トン
トン、トン、トン


ほら、台所からいい匂いがしてきました。

今日は、ハンバーグですね。


お父さんの手は力強くて勇気のでる魔法が使えます。


ルミちゃんが泣いていると暖かく包んで勇気をくれる魔法が使え、
そして、ルミちゃんを新しい道へと連れていくことができる魔法が使えるのです。


ある日、お父さんがルミちゃんを肩車しました。

いつも通る道がお父さんの上だと、とっても違います。

綺麗なお星さまが近くで見えますね。



ルミちゃんはきらきらした魔法が使えます。

お絵かきしている時には絵を見た全ての人が笑顔になれる魔法が使え、
おままごとをしている時には小さなお母さんになれる魔法が使えます。


「ママ、みて」

また、家族3人が笑っている絵を描いてくれました。

「ルミちゃんは魔法がつかえるね」

とお母さんが言いました。

するとルミちゃんは、

「パパとママも魔法が使えるよ」

と、言いました。


みんな、みんな。

たった一つの魔法が使える手を持っています。

誰かを幸せにできる魔法の手。

魔法の手

魔法の手

人には皆1つだけ魔法が使えます

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