鬼ごっこ




運動は苦手



鬼ごっこは嫌い



私は常に鬼だから





走っても、走っても、




一向に距離はひらくばかり




鼻の奥がツーンとして




視界が滲む




世界が歪む








「ほら、かして」






あなたは私に手を伸ばす






その一瞬の温かさだけで





私はなんとかここまで来れた

鬼ごっこ

近所にいた三兄弟の真ん中のお兄ちゃんが鬼ごっこのときに、運動が苦手な私をよくかばってくれたのを覚えています。

鬼ごっこ

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-02-18

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