夢でだけ

やっと女の子になれた。薬の力を借りなくちゃなれなかったけど。その無理矢理感が私だと思った。女の子みたいなもので塗り固めて女の子になろうとする私。
また君の夢を見た。ちょっと現実めいた幸せな夢だった。私と君との間に生まれたものは汚いものだったけれど、それは全く汚くはなかった。私と君が持ち合わせているものが混ざり合って生まれたそれは、とても綺麗だったのだ。
いつも眠い私たちが夢の中で出会うことはきっと意味があることだ、ってことを勝手に信じてる。私はよく夢を見る。きっと君もそうだ。だから私たちはあと1ヶ月もすれば本当に会えなくなるけど、きっと夢でならまた会えるだろう。君も夢の中で私に会ってあげて。とびきり可愛くて夢が覚めても私のこと考えちゃえばいい。
今日眠りにつく前、私はきっと夢診断をするのだろう。特別な意味なんて何もないのは知ってるのに。

夢でだけ

夢でだけ

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-02-15

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