ミス・サイゴン

11/6日・7日 『ミス・サイゴン』  帝劇

6日のキャスト

エンジニア=橋本さとし

キム=新妻聖子

クリス=石井一孝

ジョン=岡幸二郎

トゥイ=戸井勝海

エレン=ANZA

ジジ=杵鞭麻衣

タム=畠山紫音(未確認)

7日のキャスト

エンジニア=市村正親

キム=新妻聖子

クリス=井上芳雄

ジョン=岡幸二郎

トゥイ=戸井勝海

エレン=ANZA

ジジ=高島みほ

タム=内田裕希

9月半ばに初めて『ミス・サイゴン』を観てから約2ヶ月が経った。11月から戸井さんが出演されるのに合わせて取った今回のチケットだけど、出演者が多いのにも関わらず何故かしら同じ顔ぶれのキャストで観る事になってしまった。遠征の悲しさだよねぇ?!オマケに初観劇の公演の時のエンジニアは別所さんになっていたのに、突然の怪我で市村さんに替わっていた。別所さんは間もなく回復して舞台へ復帰されたようで何よりだったけど・・・。3公演観たのに3回ともキムは新妻さん、ジョンは岡幸次郎さん、エレンはANZAさんと偏ってしまった。松さんのキムが観たかったなぁ?!

でも市村さんのエンジニアを2回観られて良かったかな、と思う。最初の時は市村さんが一人浮いていたように見えたけど今回は流石?!と感心した。橋本エンジニアは全てに軽かったかな?と言う気がしている。友人の言葉によるとエンジニアという役はかなりのアドリブが許されているらしいけれど、観る回数の少ない私にはどれがアドリブなのか見当がつかない(笑)ただ市村さんと違うなぁ、と思うところは有ったけど・・・。橋本さんは歌は上手いし歌詞は綺麗に聞こえるし身のこなしも軽くて良いのだけれど、どうしても市村さんと較べて見てしまうからか、少々中身が軽い・・・(笑)おまけに橋本エンジニアのタム君の扱い方がかなり荒っぽいのがやたら目に付いた。抱き上げた時何時もタムの服がめくれ上がっていたもの<`?´> 幼い子が頑張っているんだからもう少し優しくしてやってよ?!  それに比べて市村さんのエンジニアは軽薄さ、ずるさ、をはっきり見せながらも、その裏に有る哀しさがとても良く伝わってくる。最後のキムの自殺の場面で橋本さんはタムを左側に抱いているので、タム君はキムが死んでいくのをジ?ッと見つめていたが、市村さんは右抱きでタム君からキムが見えないように身体で遮っていた。僅かな事だが幼い子に残酷な場面を見えないようにしたエンジニアの優しさが見えた。そして『アメリカンドリーム』のダンスの素晴らしさに感激?!橋本さんもかなり踊っていたけど市村さんの身の軽さ、切れの良さ、には敵わない。お年を感じさせない身のこなしには全く恐れ入りました(笑)

7日のクリスは井上君・・・、『モーツアルト!』に行けなかったから、お目にかかるのは『エリザベート』のルドルフ以来だよ?! 只石井クリスを観た後だからか、舞台の登場してきた途端に 若いっ!と感じてしまった(笑) 実年齢もジョンの岡さんと年が離れすぎているし、髪をピチッと分けたスタイルは若いというより子供っぽく見えたと言うべきかもしれない。もう少しヘアースタイルをモシャモシャッとするとかの工夫をすればいいのに・・・。でも石井さんは全ての場面で只ひたすらに熱?いクリスだったけど、井上君のクリスはキムとの愛も真実だったしエレンを愛しているのも本当・・・、と結婚した後の立場の辛さも良く伝わってきた。キムと二人で唄う ♪・・・愛 とこしえ 続けと告げてるよサクソフォーン?、世界の終りの夜・・・♪ 伸びやかで素晴らしい!あれから随分舞台も経験してきているので芝居も上手になっているし、柔らかで伸びのある歌声はとても良かった!

戸井さんのトゥイは・・・、なんて言えばいいんだろう? 前回観た泉さんは怖かった! それなのに戸井さんのトゥイを観たら考えが変わってしまったのだ!あの歌声が優しすぎるんだゎ?!   だからあれほど 妻がぁ―っ、と絶叫して別れを惜しんだ筈のクリスが、アメリカへ帰った途端にエレンと結婚してしまうのは、やはりキムはベトナムでの一時の慰みに過ぎなかった。あんな薄情なクリスより、トゥイの方がよっぽど誠意が有って優しいじゃないのっ!と思わせてしまうんだゎ?(笑) この作品の本筋から言えばそれは違うのかもしれないけど、あの優しい歌声を聴いていると、キムは何故トゥイの優しさが判らなかったかと思えてくる。まぁ?観る人それぞれの感じ方が有って良いのじゃないかと思うので・・・。亡霊になって祭壇から降りてくる時の足がとても不安定に見えてドキッとした。下を見ずに降りるのだから怖いかも知れないけど、足を祭壇につけたままで滑らしながら確認するとかの工夫が必要かも。

この日のキャストは確認しなかったけど6日のタムは畠山君というらしい。だが内田裕希君の方が上手だね(笑) こんなに小さい子がしっかりと演技をしているのに感心してしまう。

今回アンサンブルの踊りの素晴らしさに気が付いた!(笑)男性ばかりで整然と踊るアジア系のスポーツ・カンフー(?)の様な手の振り、足捌き、そしてきびきびとした動き、とてもよかったよ!

しかしこの作品、何故時代の流れのままに物語を進めないのだろう? ヘリコプターの場面をわざわざ2幕に持っていくのだろう? そうでなくても場所や名前がサイゴン・ホーチミン・バンコクと変わりそれでなくても判りにくいのに突然に時が行ったり来たりと飛ぶので理解するのに大変だ!リピートしていれば判るけど一回しか観ない人だって居るだろうに・・・。『レ・ミゼ』のように字幕か何かで時と場所を表示するようにすれば、もう少し判り易くなるのではないかしら?

カーテンコールで戸井さんの立ち居地がとても遠慮がちに見えた・・・(笑) 出来上がったグループに後から参加するのだから、遠慮なのは判るけどプリンシパルなのだから、最前列で堂々としていてもいいんじゃないかしら? 楽は観にいけないけど前列で目一杯拍手を受けてね?っ!!

ミス・サイゴン

ミス・サイゴン

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-01-16

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