哲学的断片

哲学的断片

物語作家七夕ハル『紙は死んだ!』

 選別する。私たちは、世界を選別する。選ばれた側は、日の目を見て、脚光を浴びる。一方で、ハズレクジをひいた世界の一部は、その姿をくらましてしまう。アフリカにアウストラロピテクスが生きていた時代の延長線上に、私たちは、進歩を続けてきたはずだった。その人間様に何故、生きることを自ら放棄する生態が生まれてきたのだろう。恐らく、選別するということは、見たいものを見えるようにするわけではなく、見たくないものを見えるようにするという一種の“ノゾミヲカナエナイ“があるようだ。その中心に位置する理性様に、爆弾をぶつけてやろうと、私は、多くの人間たちを殺めた。愚か者たちは、同じことを繰り返す。そして、愚者であることを自認する私もまた一人称を持って、殺伐とした永劫回帰を導くのだ。世界よ!何故そのような美しい姿をみせる一方で、このような恐るべき現実を人間たちにみせるのか。人間は、文明化するにつれて、自らの手で、良い環境を維持しようと努めてきた。しかし、である。人間たちの脳みそには、追いつかない程の変化が起こった。そして地球は、無為に変化を続ける。動きを続ける。万物は不変であると同時に、人間界と言い表されるものも、また不変である。その中に、決して見てはいけない罪があるとしても、私たちは、生きていかねばならないのだ。十二大英雄は、人間の作り出した虚妄である。一方で、その伝説は、人間を愚弄している。人間とは、素晴らしい!という礼賛は、爆発的な傲慢人種を生み出した。彼らは自分たちのことは自分たちでできる。自分たちの人生は、自分たちで歩めると豪語した。その結果を見てほしい。多くの人間は、日々不安を感じながら路頭に迷っているではないか。真実の鏡がもし、人間の心を映し出すとしたならば、多くの罪悪がある。それでも、人間は、善良であると信じる者の叫びを聞いてくれ!マーラーの交響曲を聴くように。そして、権力者たちの言葉を聴くように。人は、皆歪みを蓄える。それは、人生によって獲得されると思われていた。しかし、それは、過去の遺産でもある。我々は、過去から切り離されて生きることができない。新しいものが誕生したとしても、それは、過去への否定なのだ。それは親に執着するあまりに、親を憎む心境に似ているだろう。彼の中で親は、徐々に大きく膨らんでいき、やがて巨大化した神は、人間と接触する機会を失う。それが現実ではないか?それが現実ではないか?人々の咆哮は、過去を断絶せよ、と叫ぶ。一方で、夜の散歩者は、やはり、暗がりが好きなのだ。これが、保守の原動力であり、過去への思慕となる。もし、世界が若者だけになったならば、過去は、ぬぐいされるか?否!建物を見よ。遺跡を見よ!いたるところに、人々の世界のいたるところに、歴史は、存在しているではないか。何もないところから、生まれた始原の生物は、偉大である。一方で、とてつもなく小さな存在だったであろう。それが、ここまで、生き延びてきたとは。進化論は、そう言っている。ただし、科学は一つの仮説である。科学的価値観が、世界を作りかえたとしても、人間の信仰は生き続ける。そして、科学は、究極的な問いに答えることができない。いつまで経っても、科学は、はじまりに到達しない。何かをなせることは、何かをなせぬことと同じだ。

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物語作家七夕ハル。 略歴:地獄一丁目小学校卒業。爆裂男塾中学校卒業。シーザー高校卒業。アルハンブラ大学卒業。 受賞歴:第1億2千万回虻ちゃん文学賞準入選。第1回バルタザール物語賞大賞。 初代新世界文章協会会長。 世界を哲学する。私の世界はどれほど傷つこうとも、大樹となるだろう。ユグドラシルに似ている。黄昏に全て燃え尽くされようとも、私は進み続ける。かつての物語作家のように。私の考えは、やがて闇に至る。それでも、光は天から降ってくるだろう。 twitter:tanabataharu4 ホームページ「物語作家七夕ハル 救いの物語」 URL:http://tanabataharu.net/wp/

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-02-08

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