楽部
第1章 楽部部員の関係 そして活動内容
「今年はいい年になりそうだ」
僕はそんなことをいいながら屋上の階段をのぼってゆく。
私立桜木中学校。
ほんと、簡単な名前だ。
桜の木って・・・ほんとにねえ。
まあ、その学校に通ってる僕も僕だが。
「いやー、ここの学校階段多いなぁー」
なんか知らんが屋上が屋上じゃないんだよな、うちの学校。
まず屋上に着く。しかし屋上から階段がまた伸びている。
そしてその階段をのぼりきると真の屋上が姿を現す。
すごいんだ、ともかく。
かいだんをのぼったらこう、平面のコンクリートが延々と続いてて。
柵も一応ついてる。でも、なんか恐い。
いや、落ちそうで恐いというより崩れそうで恐い。
何しろその平面のコンクリート、学校のニセ?の屋上に4本足を立てて経ってるワケだから、
すげえ、危ないと思う。
まあ、ともかく僕は真の屋上に着いたわけだ。
「風が、気持ちいいな」
そんなことを思いながら柵に近づく。
そして僕は振りむいて
「で、僕に告白??」
1 僕は、えーと、変な人?
「じゃねぇわボケーーーーー!!!」
「うわあああああ!!!」
後から人が飛びついてくる。てか殴りかかってきた。あぶねー落ちるところだった。
「お前はぁー落ちるぅーつもりでぇー来てんのかぁ!!!」
「ううん、来てない」
「じゃあなんで来るんだぁぁぁ!!??」
「なんとんなく」
「意味が分からんわぁぁぁぁぁ!!」
ふぅ、うるさい奴だ。
って、まだ説明してなかったな。
こいつはババだ。
「・・・(ギロッ)」
・・・こいつは茶実だ。
葉瀬茶実。えーとはせ さみ。さみの「茶」がおばさんっぽいから、ババ。
でもそう言うと茶実は怒るのでまあ、ね、できるだけ言わないようにはしてるけど・・・。
言っちゃう時は言っちゃうのだ。てへぺろ。
幼馴染だ。んでもって「楽部(らくぶ)」の部員である。
「楽部」ってのは、「楽しい部活」って意味だ。
「・・・あんた、頭大丈夫?」
おーっと、どうやら変人に思われちまったみたいだぜ☆
「・・・」
茶実は無言でケータイを取り出した!
「悪かった、すいません、独り言すいません!!」
「・・・あんたさぁ、本気で、死ぬ?」
「すいませんでした。ほんとごめんなさい。死にたくありません」
その場で土下座した。
「あのさー、もうなんでもいいけどなんなの?いっつもいっつも呼び出して」
「いや、人をたぶらかすの楽しいなーって」
「意味わかんねえ!ほんと意味わかんねぇ!!」
「意味が分からないのはお前の頭だ!」
「そっくりそのままお返しするよ!!」
はぁーわかってないな、茶実は。
「これも部活内容ダヨ」
「言い方がムカつく」
「げふ」
蹴られた、腹部を。←反復法を用いた。
「・・・で?なんなの、部活内容って」
「・・・おなかが痛いピョン」
「きもいピョン」
冗談です。だからそんな冷たい目で見ないで!!
「いやー、ね、あれだよ、うち、楽しいことをしようっていう部活じゃん?」
「うん」
「だから茶実をだまして呼び出して映画を」
「うん、君死んで」
茶実が僕を柵の外側に押し出そうとする。
「あーはいはいはいはい、ストーップ!!」
僕が遺書を書いておかなかったのを後悔し始めたとき、ビデオカメラを
持った男子が僕らの間に入ってきた。
「それ以上いくと楽しいビデオじゃなくてサスペンスになっちゃうからね」
「香!!もうっ、邪魔しないでよ。コイツ一発殺さないと」
「一発殺したらもう生き返らないからね。ね?」
「そうだゾ☆殺したら生き返らないゾ☆」
「生き返らなくてもいいから!!」
あー、茶実が恐ろしいことを言ってるけどまあ、気にしない。
「じゃー、えーと、凛、茶実、これからどうする?」
「死ぬコイツ」
「茶実、おっかないこと言わないで」
「死ぬ僕」
「凛もそんなこと言わない」
香がなだめてくれるおかげで僕は死なずにすむようだ。
茶実は顔はいいんだけどね。なんで性格がこんなにひどいのか分からない。
「香、どいて。あたしコイツ殺さないと気がすまない」
「へっへーんだ。香がいる限り僕は安全なのだ」
「じゃあ先に香殺す」
「僕まで巻き込むのよそうよ!!」
「そうだヨ!!」
「・・・あたしもう帰るわ」
茶実が呆れて帰ろうとする。さすがにそれはまずい。
「悪かったよ、茶実。頼む、帰らないで」
僕は下手にでて茶実を引き止める。
「・・・んもぅ!なんなのよ!!」
茶実はなんとか立ち止まってくれた。
「さっさと済ませなさいよ!!あたしだってそんなに暇なんじゃないんだからね!!」
「・・・ぶっちゃけ茶実は凛のこと好きだよな(ボソッ」
「ん?香なんか言ったのかな?かな?」
「いえいえ!!何も!!」
・・・今なんか香、死亡フラグ立てなかった?
大変だなー香も。てか何言ったの?聞こえなかったんだけど。
「香の発言気にしたら殺す」
「僕気にしなーぃ。気にしないよー」
「んで、なんなの?何するの?」
ふぅ、やっと本題だ。大変だったここまで来るの。
「今回の楽部の活動だっ!!」
第二章 楽部をかける少女
「今日は映画撮影をするぞ!!」
「しないよ」
即答だった。
「・・・うぅ・・・う・・・」
「なっ、泣くなよぉ・・・」
ひどいよぅ。う、なんか茶実がオロオロしてる。よしここは一つ。
「ほ、ほら、ね?泣くなって」
「さ、み・・・」
「え、なっ、なにして・・・」
目をうるうるさせて茶実に迫る。そして唇が・・・なんてことはない。
「じゃあ映画撮影付き合って・・・?」
「う、うん・・・ってええー!?」
よし、茶実がひっかかった。へへへ。
「へっへっへ、騙されたな、茶実よ。わしの罠に簡単にひっかかりおって」
「うわー、おじいさんがいる。おしーえてーおじいーさんー」
なんか某アニメの曲が流れた気がするけど気にしないとこ。
「ふぉっふぉっふぉ、何を教えてほしいのじゃ?」
「だめだこいつ」
む。せっかく人が教えてやろうというのに。失礼な娘よ。
「お前まじ無理」
「・・・それ地味に傷つく」
「てへぺろ」
「茶実が言うと可愛いね」
「・・・そんなことないよ」
「うッそー」
「死ね、お前」
まあ、今のは悪かったかもな。反省、反省。
「っていうのがうっそー」
「・・・どっちだよ」
「秘密」
よく分からんが茶実が赤くなっている。んー可愛いな。
えーと、かあいいな。
「なんで言い直したの?」
今まで影だった香が話しかけてきた。
「なんとなく。この方が読者の皆さんにはいいかなーって」
「そう」
「うん」
「てか僕さ、今声に出して言ってなかったよね?」
「心読んだ」
「そっか」
すげー単調な会話だった。というか読者ってなんだ。
「読者は神!」
「うん。そうだね」
香が変になったので流しておく。
その間黙っていた茶実が(今のは僕と香の心の中での会話ということにしておく)
唐突に話し出した。
「えー、こほん。それでへタレでカスでホモっ気もあり、童貞の日下部凛さん」
「ハイ!」
「凛・・・君、今の罵倒、気付かなかったの・・・?」
「いい返事ですね」
茶実が関心したように僕を見る。だが僕をなめてかかってもらっちゃ困るぜ!
「何か用ですか、貧乳で毎日豆乳を飲んで、牛乳を飲んで胸を大きくしようとしている
持田茶実さん」
「うん君目つぶされたいのかなかな」
くっ・・・句読点も入ってなかった・・・。しかも死ぼーぅフラァーグ。
でもそれで負けるあっしじゃねぇ!
「おやおやぁ?さっきとネタがかぶっていますよぉ?ボキャブラリー少ないんじゃ
ないですかぁ?」
グサッ
「さっ・・・茶実!お前なんてことを!」
遠くから香の声が聞こえる。
「だって・・・イラッとしたんだもの」
「それ犯罪者がつかまって言うこと!」
「ちなみに反省はしていません」
「しろよ!」
「血をかける少女」
「だめ!いろんな意味で!」
二人の言い合いが聞こえる。でも僕はもう、息をしていなかった。
「・・・というシナリオなんだけど、どう思う?」
「「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」」
「と見せかけてこれは本当にあった出来事です」
「「死ねぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!!!!」」
茶実も香も怒っているらしい。
「「らしいじゃなくて本当に怒ってるわぁぁぁぁぁ!!!!」」
「ハモりまくりだな」
「「どっちでもいいわぁぁぁぁぁあ!!!」
「息、切れてるよね?」
「「お前のせいでなぁぁぁぁぁぁ!!!!????」」
「へへっ」
「「何を笑っとんのじゃぁぁぁぁぁ!!!!」
僕はこの後本当に気を失いました。
でも一応説明すると最後のほうのは本当ですがそれ以外は全部僕の書いた台本です。
章の名前は台本の題名です。実はこれには続きがあって、その後茶実が屋上かr
ツー、ツー、ツー
「ここまでがシナリオだよ!」
「「知らねぇよ!!」」
「もう疲れた」
「「そりゃあ二重のオチにしたらねぇ!!」」
「てなワケで、オチです」
「「オチてねぇよ!」」
うん、読者の皆さんすいません。これが、オチです。
僕、日下部凛は今、土下座をしております。
うん、ね、まあ、なんで土下座してるかっていうと茶実と香に頭を
踏みつけられているからなんだけどね。
では
「今回の楽部の活動だっ!!」
「「このタイミングで!?てかエンドレスだよこれ!!」」
「違う!これは締めだっ!!」
「「それが!?」」
「そして、始まりだっ!!!」
「「やっぱエンドレスじゃんか!!」」
「今日の楽部の活動だっ!!」
「「うわぁぁぁぁぁぁぁ」」
楽部はいつもいつもこうである。
いつも、いつでもこうである。
それは誰にとっても心地良い場所なのだ。
だから2人とも楽部にいる。
その楽しいの根源はやはり彼、
日下部凛。
彼は明るくて「楽しい」人間だ。
だからその周りにいる人間はいつでも幸せである。
楽部は、いつでも、楽しい。
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