歌詞集
十九番街交差点
ビニール袋の中で暮らしてた
息が詰まっては引鉄を引いた
誰が残るのか僕は知らないが
そう簡単には生かしてはくれないよ
午前零時の金切り声に
そろそろ家庭も崩壊寸前
素晴らしい日々をどうも有難う
守られるほどに脅かされてる
遠い故郷から幾千マイル
行動範囲は数十メートル
ネオンの下には客引き少女
此処は十九番街交差点
娯楽に埋もれて 酒に溺れてた
先生は僕のお金を盗んだ
週末のツケを総て払うため
温かい愛と嘘をばら撒いた
彼女はまだ若いはずだろう
店長は遂に頭がイカれた
腕時計外し ドブに捨てた
皆はいつでも夢を見ている
遠い故郷から幾千マイル
行動範囲は数十メートル
仮面を被った正義の告白
此処は十九番街交差点
永久不滅で谷を下っていく
平和ボケをした国民の富と
夜中、金属バットで殴り合うような
そんな世界も此処にはあるでしょう
正午ささやかな至福の時と
評論家たちの公開演説
あの娘は誰かと交差点で
お手手を繋いで仲良く渡る
遠い故郷から幾千マイル
行動範囲は数十メートル
単調に動く蝋人形
此処は十九番街交差点
ビニール袋の中で暮らしてた
息が詰まっては引鉄を引いた
誰が残るのか僕は知らないが
そう簡単には生かしてはくれないよ
都会の隅っこで何を眺めて
アイツは空っぽラブソングを歌う
明日もまた逢えたら良いね
此処は十九番街交差点
此処は十九番街交差点
ライト
素晴らしき哉、土曜日
与えられたゆとり
アスファルトに咲くガーベラの花
貴女はとても好きだった
意味なく加速するスリル
爆発の夢を見る
運転手さんに頼んでみたけれど
「ライトが欲しければ一億円」
副流煙で枯れたくない
前も後ろも見たくはない
もしも明日が見えたとしても
お前は屋上から身を投げ出すだろう
俺は真上を照らしていたい
そこに俺の流血を刻みつけたい
俺の靴紐を踏むのはヤメロ
人間の波に溺れ落ちて死ぬ
俺はこのまま当分メクラになり
人生の悲哀しか唄えないのか
明日、大雨で ノアの方舟が
必要になるかもしれないし
大人の事情で 日本銀行券が
使えなくなるかもしれない
人々が猿になるのも時間の問題だ、と
お父さんの人生論はいつも過去にすぎない
世界は大きなゴミ箱
クリアなモラルとポーカーフェイス
錆びた剣でも傷付けられる
錆びた剣でも傷付けられる
俺はその時、真剣に問う
「先生、私のライトは何処にある」
涎垂らして北を指さす
「中二病患者のベッドはあちらです」
俺は此処にライトが欲しい
俺は此処にライトが欲しい
光の指す方へ死に物狂いで
とにかく其処へ辿り着きたい
俺達、本当に分かっているのか
家庭的幸福を手にした者
人々は永遠に懺悔するだろう
此処に何時か一片の光が注がれる為に
夢のバラード
響いたサイレンの知らせ
それは始まりか終わりか
過ぎ行くトラックが乗せたものは
弦がブチ切れたピアノの愛憎
空白のノートから拡がる
最良の愛も無くしてしまって
君が落としたアイスクリィムは
もうドロドロに溶け始めている
誰しもが求める安らぎの歌
それは希望か絶望か
横断歩道の前に立たされた
ミキサーでかけたビー玉の低能
国中のガラスがひび割れ
エメラルドが砂嵐で見えない
乞食達のボロボロな前歯
「まだ生きられる」と今日も笑ってる
生れた後の早めの薬
それは不要か不可欠か
虚ろな目をしてサーベルを振れば
一生の安心をケース買い出来るぜ
文明開化が馴合いの
追われる兎となった犠牲者に
翼を忘れたカラスの群れ
少年世界は今日も自由だ
割れた
買ったばかりの笹船に乗れば
十円で動くお馬さんの上
一度は捨てた夢のバラードが
今、トコトコと足音立ててやってくる
一度は捨てた夢のバラードが
今、トコトコと足音立ててやってくる
一度は捨てた夢のバラードが
今、トコトコと足音立ててやってくる
一度は捨てた夢のバラードが
今、トコトコと足音立ててやってくる
夜に呑まれて
夜の入り口に擦れたサンダル
犬の遠吠えに消えた外套
うるさいテレビと安直な部屋が
今のお前には唯一の安らぎ
それでも其処から抜けたいのならば
鳴らない電話を待つというのなら
目の前に舞った埃の一つに
目を向け、少しは黙ってるべきだ
タッタタッタッタ 夜に呑まれて
沈黙のノイズ 言葉は隔たり
煙草の煙は何処に置いてきた
幸せな時に一番哀しいのは
空飛ぶことだけ夢見る詩人
それでも其処から抜けたいのならば
これからの日々をやり直すのなら
終日 鏡の中で愛される
お前の総てを否定するべきだ
タッタタッタッタ 夜に呑まれて
キティの毛布を首からぶら下げ
メルヘン世界に肩まで浸かって
キリギリス達はミサイルの下
求める暮らしは温い風の中
使い捨てられたメニューの選択
ノスタルジックな夢を見させてる
それでも今夜は少し眠れない
部屋の天井を見つめてばかり
タッタタッタッタ 夜に呑まれて
タッタタッタッタ 夜に呑まれて
ケルアックに何が起こったか知らない
雨の降る朝が嫌になって
いつまでも寝たふりをする
今日もいつもの席は空いたまま
京王線は君を見つけない
傍観者たちは拍手をしている
「大した奴だ」と頷いている
お偉いさんは缶コーヒー片手に
明日こそは君を手に入れようとしている
Hey Mr. My Friend 今日はご機嫌斜めかい
そんな所で寝ていても 何も変わりはしないだろう
Hey Mr. My Friend 君は君でいてくれよ
ケルアックに何が起こったか知らない
光が差し込むその前に
煙草はもう小さくなってる
四弦楽器が震える夜は
馴合いパンクスも追いつけやしない
笑っている奴が輪になって
知らないフリをしてパンを齧ってる
君はひたすらにライラックを探す
それでも見つからずに蒲公英の種を撒く
Hey Mr. My Friend 今日はご機嫌斜めかい
そんな所で寝ていても 何も変わりはしないだろう
Hey Mr. My Friend 遠い旅に出ようよ
ケルアックに何が起こったか知らない
「未来はないぞ」って脅されてる
「大事な時だ」ってまだ言ってる
僕たちは気紛れの道徳片手に
造られたマニュアルをこなそうとしている
何にも知らない癖に知りすぎた気がする
でも眼を閉じたまま色々見た気もする
君が欲しいのは情報通じゃない
いつも浮かぶのはタンザニアの空とあの娘
Hey Mr. My Friend 今日はご機嫌斜めかい
そんな所で寝ていても 何も変わりはしないだろう
Hey Mr. My Friend 地図は置いてってくれよ
ケルアックに何が起こったか知らない
時計の針は背中を指してる
震えた手先では何も掴めない
ウィスキーの瓶は空っぽになって
動物園ではどっちが偉いか判らない
さぁ奴等の唾が飛ぶ前に
君はもう出なくてはいけない
気付いているだろうもう此処等には
君が望むものの欠片すらもない
Hey Mr. My Friend 今日はご機嫌如何かい
そんな所で寝ていても 皆、夢を見ているよ
Hey Mr. My Friend 俺も連れてってくれよ
ケルアックに何が起こったか知らない
ケルアックに何が起こったか知らない
アナタ
アナタが
此処にいつまでも居られるように
アナタが
此処から何処までも歩けるように
明かりを点けるんだ
ドアを開けるんだ
弾けるテレビのざわめきの中で
アヒルのふりしてワルツを踊る
本当に幸せになりたいと思っているから
本当に幸せになりたいと思っているから
もう少しだけゴメンね
後にも先にももうウンザリなんだ
アナタと
此処で誰にも分からないように
アナタと
此処で再び出会えるように
俺の家に帰ろう 俺の部屋で眠ろう
俺の家に帰ろう 俺の部屋で眠ろう
本当に幸せになりたいと思っているから
本当に幸せになりたいと思っているから
俺の家に帰ろう 俺の部屋で眠ろう
俺の家に帰ろう 俺の部屋で眠ろう
平成のラクガキ
連射されゆく言葉の弾丸
錆びつく凶器はノイズの戯れ
幸せのイロハニホヘト
芝居臭さが不安にさせる
残っていく ふざけたガラクタ
明日の利益と未来の負債
支離滅裂の言葉を拾って
腐っていく救い難きモラル
平成のラクガキが……
やりたい事とやるべき事に
手を繋がせてダンスをさせる
クラシックの狂気に起こされ
方程式の計算を解く
上手に笑えるカメレオンの眼
偽家族ゲームは誰もが持ってる
崩れていく玩具箱の中
「カガヤクミライ」のオマケつきは無い
平成のラクガキが……
一眼レフの少女はいつでも
醜いものにシャッターを押す
幻は消される前に
幻は消される前に
平成のラクガキが……
ハローお姫さま
ハローお姫さま もうすぐ貴女の街だよ
いつでも探してばかりの僕を
いつものように呆れて笑って
ハローお姫さま 楽しい話をしようよ
不思議な魔法で楽しくやろうよ
貴女が何時でも笑えるように
『お早う、お疲れ、お休みなさい
辛くなったら何時でもおいで
クリィムシチュウの匂いを頼りに
空想ごっこで貴女を探す
子供と遊んで子供のように笑う
そんな貴女と今夜は二人で
空を駆け抜ける銀河鉄道に乗って
星屑集めて遠くに逃げよう
サンロードの人波に気を付けて
泣きそうな顔で口を尖らせる
流れてくものは何時も早いから
涙ばかりでは取られてしまうよ
長靴をはいた猫はいないんだ
いつまで影踏み遊びをするの
貴女の不安や悲しみを消せる
ショパンになれたら
どんなに良いだろう』
ハローお姫さま もうすぐ貴女の街だよ
いつでも探してばかりの僕を
いつものように呆れて笑って
ハローお姫さま 今夜は眠れぬ夜だよ
また来る明日に光が射すように
愛しき貴女よ側に居ておくれ
『カーテンが揺れる 何かを持ち込む
半月の夜が煙で隠れる
煙草は嫌いな貴女だったけれど
僕の吸うところは見たいと笑う
無言に過ぎてく時間が続いた
周りは少し 変に思ったかもしれない
口には出さない、けれど分かるだろう
それは本当に大事なことだよ
思い通りになると思ってた
いつか時は変わると信じた
それでも何も起こらないまま
僕は歩き出そうとはしなかった
けれどもたった一人のお姫さま
夢で笑って手招きをする
時には言葉が壁にもなるから
今度会えたなら君を抱きしめよう』
ハローお姫さま もうすぐ貴女の街だよ
いつでも探してばかりの僕を
いつものように呆れて笑って
ハローお姫さま
コーヒーなんかを飲もうよ
空っぽに見えた宝箱の中
輝く小さな宝石が一つ
『「私がいるのと、いない世界では
違いがあるの?」と貴女は聞いたね
仮面をつけて歩くこの街では
その素直さが光のようだよ
この先どうなるかなんて
僕は知らないし
買ってきたウィスキー二本
空っぽになってしまった
けれど玄関先で待っている
本当の幸福を夢見て
溺れてゆくのも悪くはないよね』
ハローお姫さま もうすぐ貴女の街だよ
いつでも探してばかりの僕を
いつものように呆れて笑って
ハローお姫さま
なんだか疲れてしまったよ
愛を口説くのも馬鹿馬鹿しいから
肩を寄せ合って隠れて眠ろう
ハローお姫さま もうすぐ貴女の街だよ
いつでも探してばかりの僕を
いつものように呆れて笑って
ハローお姫さま
明日は本当に晴れたらいいね
新宿線の電車を待っている
貴女は素敵な大人になれたかい?
ハローお姫さま…
ハローお姫さま…
肉の塊
踏み出さないから その足を切り落としてやろう
手に入れないから その腕を捥ぎ取ってやろう
塞いでいるから その耳を引き千切ってやろう
背けているから その目玉、刳り貫いてやろう
何が残ったか?其処に何が有る?
肉の塊 肉の塊
黙っているから その口を縫い合わせてやろう
考えないから その脳味噌 煮込んであげよう
受け入れないから その心を抉ってしまおう
隠れているから その存在を盗んでしまおう
何が残ったか?其処に何が有る?
肉の抜け殻 肉の抜け殻
何が残ったか?其処に何が有る?
肉の塊 肉の塊
ライ麦畑でさようなら
身体を横にしたまま君は考える
郵便ポストの扉が音を立てている
繰り返される幾つも湧き出る目録の日々に
踊る程に踊らされて池で溺れてる
深夜の公園 参加者一人の会議が始まる
下ろしっぱなしの弱音ペダルは今日も歌わない
右も左も関係ないまま裸になってる
殺人マシンをジッと見つめてはブランコ漕いでる
教えてくれないか
ピストルの音は鳴っていたのかを
教えてくれないか
俺は其処に立っていたのかを
優柔不断なあの娘が言うのは
「ライ麦畑でさようなら」
黒縁眼鏡のクソガキが人生を語る
誰かが付けたアンテナを頼りに生きてる
アイツ途中の十字路のトコでしくじったらしい
気付かないまま裏道で五年が経ってる
ベンチで休んだ老人が手を叩いてる
片目に映った定まらぬ目先 空を泳いでる
輝くシャンデリアが人をメクラにするけど
それでも俺は前に進めてる きっと歩けてる
教えてくれないか
アンタはいつから其処に居たのかを
教えてくれないか
杖の代わりの手押し車が
自由を求めて暴走している
「ライ麦畑で皆殺し」
雀は朝から4capoの音で身悶えしている
大泣きしている蛇口のホースは愛を汲んでいる
安定求めて それでも刺激が欲しくて手を出す
小さな街のドラッグクイーンを抱きしめに行こう
言わせてくれないか
俺の世界から出ていけ
言わせてくれないか
暮らしてくだけで頭が一杯
ご機嫌斜めのあの娘が言うのは
「ライ麦畑でさようなら」
「ライ麦畑でさようなら」
「ライ麦畑でさようなら」
あの娘は愛に待たされ続けてる
あの娘は夢を行き来する旅人
あの娘は時間を失くした永遠
あの娘は色を操る魔術師
あの娘は神に許されたドアー
それでも何か足りない
それでも愛が足りない
あの娘は愛に待たされ続けてる
あの娘はルールを作ったシンデレラ
あの娘は終わりを無視したピンボール
あの娘は月までひとっ飛び スカート
あの娘は目的地が無いタクシー
それでも何か足りない
それでも愛が足りない
あの娘は愛に待たされ続けてる
隠せない作り笑いが歩いてる
どうかその道を空けといて欲しい
いつか僕が彼女の手を握るから
どうか余計な声は掛けないで欲しい
あの娘は世界を転がしてる預言者
あの娘は子供を惹き付ける音
あの娘は雨降る公園のピクニック
あの娘は傘を差さない讃美歌
それでも何か足りない
それでも愛が足りない
あの娘は愛に待たされ続けてる
運ばれた言葉達の紐を解けば
どうかその灯りは消さないで欲しい
いつか僕が彼女を救い出すから
どうか余計な鍵は掛けないで欲しい
あの娘はいつでも僕を笑顔にする
あの娘は時々 僕を困らせる
あの娘は何でも出来る女の子
あの娘は総てを知ってる女の子
それでも何か足りない
それでも愛が足りない
あの娘は愛に待たされ続けてる
あの娘は愛に待たされ続けてる
コーヒーもう一杯
途切れ途切れのピアノが聞こえる
俺の歌は素通りされる
現実と夢のその隙間に
落っこちた月は皮肉に笑う
残り僅かの煙草を気にして
砂糖を流して世界を覗けば
ガチャガチャぶつかる食器のように
夜にさらわれた人波に消える
真夜中のカーボーイよ、何処へ行く?
幸せは寝息を立てて近くで眠ってる
俺は今日も見つける事が出来なかった
貴女を探して歩いてみたけど分からなかった
あぁ、居心地が悪いなぁ…
早く帰って ひとりコーヒーでも飲みたいよ
路地裏の猫に挨拶ひとつ
やぁ、探偵さん、この頃どうだい
この小さな街で気取った迷子も
答えは風の中にあると言う
商店街も眠りに落ちる
B面へと指を起こす
彼女は今夜も幻の住人
窓から星を撃ち落とす
インクの切れたボールペンを持って
絵描き売り、座って音も途方に暮れている
俺は今日も見つける事が出来なかった
貴女を歩いて探してみたけど分からなかった
あぁ、居心地が悪いなぁ…
早く帰って ひとりコーヒーでも飲みたいよ
やがてラジオは静かに囁く
「おやすみなさい」と別れを告げる
明日へ出かける支度を済ませて
もうこの歌も締めたいと思う
501号室は僕の部屋だった
心のチューナー、本日フラット
それでも晴れた何時もの街並み
停止信号に辺りを見回す
綺麗な光が優しく突き刺す
幸福な奴隷はフライパンの上
フラフラしている植民地の中
壁に貼られたアイドルが見てた
ノイズに埋もれた僕らの戦場
スポーツクラブとプールが嫌だった
空気が抜けて 隠れたボールは
指人形でおままごとをする
悲しい歌を楽しく歌った
501号室は僕の部屋だった
未来を自在に動かしていた
何も無くなった世界の中で
サブマシンガン 天井に撃った
501号室は僕の部屋だった
歌詞集