I Love Youー愛の果ては

9/23 『I Love Youー愛の果ては』 岡山市民文化ホール

出演

川平慈英

戸井勝海

絵麻緒ゆう

堀内敬子

今日は1日で場所を変えて二つの公演を観る予定を組んだ(笑) その2回目を観る為に岡山へ移動・・・、今まで岡山へお芝居を観に来たことは一度も無くて地理が全然判らない。パソコンで一応地図は打ち出して持ってはいたが、岡山在住の方に携帯メールで丁寧に教えて頂いて駅前から市電へ乗り会場へ無事到着・・・、アトリエに行く時もこうしてメールで教えてもらったよなぁ、と思い出し、携帯メールって便利だねぇ?!と文明の利器(・・・もう死語か・・・)に感謝する(笑)  この市電が幅が狭くて可愛らしい車両が1両で走っていて、まるでバスが線路の上を走っているみたいだ。 福山に続いて此処も市営の公共施設、岡山市民文化ホール。それにしても今日の観客は若い女性がとっても多い!それと男性の姿が多かったのには驚いた! でも今日のお芝居は多分男性の観客はお喜びかもね?(^^♪

初演を観た時とても楽しいお芝居でもう一回観たかったなぁ、と思っていたのが意外に早く再演が決まって嬉しかった。多分評判が良かったのだろう。

しかし単純に喜ぶ私達と違って再演は初演よりはレベルアップしていなければ、という思いがあるだけ役者さんにとってはかなりのプレッシャーになるのではないだろうか?

だが今回の舞台はそんな心配は要らなかった。役者さん全員の呼吸もピッタリ合ってパワーアップ、スピードアップ、センスもアップ!スゴク良くなっていた。さすがだぁ?!

もう殆どのシーンで笑いが起こり、終わって見れば初めから終りまで笑いっぱなし・・・、と言う感じだった(笑)

今日のチケットを取るのにお世話になった方とご一緒だったけど隣で良く笑われていたので、良かったなぁ?、と変な所で安心した(^^ゞ

開演前には絵麻緒さんの宝塚男役そのままの言い方で恒例のご挨拶、お気に召さなければ他へどうぞ・・・、などとかなり突っ込んだご注意があり、それを川平さんが流暢な英訳で言うのだが友人に言わせればこれがなんかオカシナな訳だそうで・・・(笑) 英語の判らない私はそんな事には全く気が付かないでいたのだが・・・(笑)

川平さんは初演と同じくテレビで見るキャラクターそのままの演じ方が多かったがより一層誇張されていたかな。だが唯一拘置所でのお見合いのシーンはなんだか怖かったなぁ。

しかし笑いを取るのはやっぱり川平さんが一番多い。気の進まない映画を見ながらポップコーンを頬張り、最後には映画にのめりこみ泣き出す場面は相変わらず川平さんの独壇場・・・、正に地でいく可笑しさだね。その反対の役柄の戸井さんはご本人の元々の生真面目な性格(?)がそのまま出ているのが役とダブって微笑ましかった。だが楽しげに唄う歌はどれも素晴らしい!やっぱり戸井さんは歌っている時が一番ステキ!それと戸井さんのパジャマの踊りは私のお気に入りのシーン、戸井さんと絵麻緒さん、2人ともジャージーの上から赤いパンツをはいて登場して楽しくタンゴを踊る。子供の声がするたびに引っ込んでは付属品をつけて出てきてその格好でステキなダンスを踊るのだが、初演の時は戸井さんの付属品がとても多かったように記憶していたのだが今回は2回だけ、戸井さんの付属品が随分少なくなっているような気がしたけど・・・(?) 初演ではこれでもか・・・、というほど色んな物をつけて出てきたのがとても可笑しかったのだが、今回はアメリカンフットボールの選手が付けている様な肩当をしていた(笑)  だが2人が愉しげに踊るこのシーンはやっぱり大好き!

絵麻緒さんは初演の時感じた宝塚色はかなり薄れていて、随分役に近づいてきたと思う。だがそうするとなんだか存在感が薄くなったような気がするのは私だけだろうか?だが踊りはやっぱり素晴らしいよねぇ!踊るその身のこなしは長年鍛え上げられた美しさが光る。宝塚時代からのフアンはまだまだ健在で、私の隣に座った方もそうらしく、ブンチャーン、ブンチャーン、と舞台に向かって手を振りながら連呼していたよ(笑)

そして堀内さんはやっぱり素晴らしかった! 普段の顔は(・・・って、全然知らないけど・・・)平凡なのに、あの可愛い顔で、どのシーンでも真面目に役に成り切って演じれば演じるほど可笑し味が出てきてその存在感がスゴイッ!と思う。このお芝居がコメディと呼べるのかどうか判らないけど、堀内さんは絶対コメディの要素があるね(笑) なかでも驚いたのは40過ぎのバツイチの堀内さんがお見合いビデオを撮るシーンだった。戸井さんがカメラをセットして消えると堀内さんの一人芝居が始まる。実を言うとこのシーンは初演の時はそんなに記憶に残っていなかったのだが堀内さんの弾けぶりがスゴイ!堀内さんは客席に背を向けカメラに向かって喋るのだがその顔が舞台の両袖にモニターがあってそれに写る仕組み、観客はそのモニターを見るのだがドアップに写る顔は百面相のように表情が変り決して美人に写っていないのがとても可笑しい!(爆) それともう一つ、待たされる妻と待たされる夫のシーン、此処は4人が登場するが待たされる夫・戸井さんと待たせる妻・堀内さんがコンビが秀逸、戸井さんは沢山の紙袋を持って妻を待っている。その妻は舞台上手で地団太を踏みながらトイレの空くのを待っている。この時の堀内さんのトイレを我慢が出来ない素振りが・・・、もう?そのもので・・・(笑) 何時まで待っても空かないトイレに業をにやした妻は舞台下手の男性トイレに駆け込んで・・・、会場は大爆笑!

テニスの後の会話、煮え切らない戸井さんに向かって4回目のデートなのにどうしてベットに誘ってくれないの?と詰る堀内さんとか、暗闇の中男女の営みの声が聞こえ、セックスカウンセリングを受ける2人(戸井・堀内)がベットに入っていて2人の関係を説明している会話など、このお芝居が男女の愛がテーマだからかなりドッキリ発言もあるのだが、これが全然嫌味に聞こえなくて微笑ましい笑いに変るのが大人のコメディという気がして、そこがこの作品の良さだと思う。このシーンはベットが立ててあってカウンセラーは川平さんと絵麻緒さんだが、その絵麻緒さんがベッドの2人の真ん中からひょこっと顔を出すのが大うけ・・・(爆)と、まぁこんな具合で最初から最後まで・・・、幾つものシーンの殆どが笑いで満ちた舞台だった。いやぁ?愉しかった! 今日の観客はかなりのリピータが居たようで拍手はツボどころを心得ているし拍手が手拍子に変る事も度々で、客席と舞台が一体になった感じがとてもよい雰囲気だった。

今日観た舞台はどちらも笑いの舞台だったが、心から笑うってホントに心の洗濯だと思う。  ほんわかとした気分で帰途に着いた。

I Love Youー愛の果ては

I Love Youー愛の果ては

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-01-16

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