セルライト兄弟 2016.1.21

佐藤「はいどうも〜!!」
井上「…。」
佐藤「あれ、いつものFlying!!はやれへんの?」
井上「たまにはやらんでも良ぇやん」
佐藤「いや、あれがボクらのアイデンティティってヤツやなかったん!?」
井上「いやいやいやいや。あれはただの掴みですよ。もっというと話の枕の前の目覚ましみたいなもんですよ」
佐藤「枕の前の目覚ましって、意味わからんのんですけど」
井上「そんな毎回毎回、「ライト井上で〜す!」とテンション上げてられへんという事ですわ」
佐藤「井上くん、、、なんか悩みでもあんの?」
井上「佐藤くん。佐藤君よ。人をアホみたいに言ぅたらあきませんよ。この厳しい現代社会を生きる若者が、悩みの1つもなくのほほ〜〜〜んと暮らしてるわけがないじゃないですか」
佐藤「あら、なんか偉い高い所から責めてくるね〜」
井上「そらもう空を飛ぶ鷹や鷲の如くですよ。鵜の目鷹の目ってね。隙あらば、ガッ!と行きますよ!」
佐藤「なんやほんまに肉食系のアグレッシブさですけど、それで何か具体的に解決した悩みとか、世の中にもの申したいこととかあんの?」
井上「それやねん。それ。」
佐藤「それがどないしたん?』
井上「それがなぁ、ないねん。いやいやいや、ない訳ではないんやけど、どうもコレっていうのがしっくりとけーへん。イライラというかなんとも居心地の悪い感じはあるんやけど、何をどないな風にしたら、気持ち的にすっきりするんかがようわからん」
佐藤「なんかホンマに現代の若者ですね。例えば、インターネットのSNSなんかでよく目にするネトウヨ、ブサヨなんてのはどうですか?」
井上「若い人が政治に感心を持って、自分の意見を自由に述べるってのはやっぱり良いことやろね。せやけど、正直しょーもない足の引っぱり合いというかバッシング合戦みたいになってる部分もあるやん?」
佐藤「そういう場面もありますね」
井上「面と向かって議論をして、その結果ガツンと衝突するのはアリやと思うんですけど、ネット越しでワーワーやり合ってるのを見てると、如何にもアホらしくなってきますね」
佐藤「確かにリアルとバーチャルの境目ってどの辺にあんねん??って思いますね。今は亡き、大島渚監督と作家野坂昭如氏がマイクで殴りあってた姿からすれば、随分スマートにはなったのかもしれませんが、ああいう泥臭い感じも大切なんかもしれませんね」
井上「ホンマに言いたいことは、面と向かってキチッと言わなあきませんよ」
佐藤「そんで、さっきからずっと気になってるんですけど、井上くんは何か言いたいことあんの?」
井上「せやな。実はさっきからココまで出かかってるんやけど…」
佐藤「どうしたん?」
井上「佐藤くん、今日、口臭いよ。めっちゃ臭い」
佐藤「それ、ここで言わんといてくれる? 普通に凹むねんけど。。。」
井上「あとな、チャック全開やで」
佐藤「わ、ホンマや。マジでもう勘弁してくれへん」
井上「怒れる若者は不正を許さない!」
佐藤「不正やなくて、ボクの羞恥心をズタズタにしてくれたね」
井上「まだやる?」
佐藤「今日はもうアカンは。帰って糞して寝るわ!」
井上「ほな、さいなら♪」
二人「Flying!!」

セルライト兄弟 2016.1.21

セルライト兄弟 2016.1.21

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-01-21

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