Children of the sky
世界には空がある。
空には世界がある。
青く深い空は僕らに興味を与えた。僕らは空を手に入れるため、さまざまな策を弄した。
あるものは空に届くように高い塔を作ったり、あるものは蠟で空に棲むものの一部を作った。
だが、どちらも空は受け入れなかった。
今僕たちは金属で空に向かっている。それは時間的にも数的にも限定的なことだ。お世辞にも空を手に入れたとはいえないであろう。
「飛行機に一番いらないものはエンジンだ。」そんな話を聞いたことがある。当たり前だ、無理に空に行こうとしているのだから。
空は僕たちを拒んでいるのだろうか。仮にも僕たちがエンジンも金属の翼もすべてなくして空に棲むことができたのなら。空は僕らを受け入れてくれるだろうか。その青く深い色のままでいてくれるだろうか。
僕たちがこんなにもがんばっているのに認めてくれない空。
そのずっと向こうにはきっと僕たちが求め、すべてを犠牲にしてでも手に入れたい何かがあるのだろう。
Children of the sky