無題 ¯零¯
研究所内は、まるで地獄絵図の有り様だった。
怪我人は壁に背を預けてぐったりしていて、それらの手当てに追われる者の怒号や、苦痛に堪える呻き声で溢れかえっていた。そして至るところで火災が発生しており、所々崩れかけていた。
そんな中を一人の少女が歩いていた、右手には銃らしきものが収まっている。少女は顔を伏せたまま、当てなくさまよっていた。時々何かを呟いているように見えたが、それは音にはならなかった。
すると彼女の目の前に、研究所内の警備隊が駆けつけたと同時に、彼女に銃を向け一斉発砲をしたが、それと同時に彼女は信じられない速度で右手の銃らしきものを振り撃ち抜いた。そして振り抜いた姿勢のまま警備隊に突進し、刀の間合いまで詰めたと同時に一回転しその回転力で警備隊に向け、引き金を引いた。その間僅か一分、
彼女は返り血も足下の死体も気に留めず、歩き始めた。
研究所の中央室もまた、阿鼻叫喚に満ちていた。このままだとここも危ないやら、アレを止める手段は無いのか等、その渦中にいた一人の青年が自分が彼女を止めてきますと言い出した瞬間、さらに荒声が響いた。それさえも青年は止まらなかった。
そして青年は、彼女と対峙し後一歩の所で尽き果て
た。
そして彼女も、青年との死闘の末に永い眠りに堕ちた・・・
無題 ¯零¯
読みづらいですが、そこは一つご容赦を。このお話はプロローグみたいなものです。多分続きます。多分