人生観

君代紅圓

人は大きな罰を利き手に
人は小さな罪を逆の手に
人は大きな罰を善と呼び
人は小さな罪を悪と呼ぶ

「人は産まれながらにして不自由
 人は生まれながらにして不平等」

何故そんなにも懸命なのか?
何故そんなにも努めるのか?
側から見て馬鹿らしくとも――
他から見て鈍間であっても――
その「側」や「他」さえ
また懸命で努力家な愚者である
どれほど科学を究めようと
どれだけ人種を分けようと
とどのつまりすべての人間は惨めだ

しかし変えようとする
人は欲深き生物である
絶対に出ることのできぬと知った
その固く閉ざされた牢の中にては
脱獄こそせずとも娯楽を探るのだ
必死に探し必死に捜して――
いつか見た夢の如く儚く――
およそ見つけ出すことはなかろう
その闇に一筋走る光線を浴びたし

汝の想う一切は消え去り
汝の想うを超越して還る
それは醜さによるものである
懸命に愚かであれ――
懸命に惨めであれ――
すべては人の魂に宿る

新しき人間は時代の風を遣わす――
朽ちる人間は未来の枝に摑まる――

ただし人である限り
いずれも菫の如く散りて尚も儚く
そして美しき醜さが檻に反響する。

人生観

人生観

星空文庫初投稿作品です。基本的には小説を主として執筆していく予定ですが、今回は挨拶として、一つ投稿させていただきました。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-01-17

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