好きだから。
お久しぶりです!!!
お元気でしたか?
活動を休止する前、300セッションを突破していました!
(時々覗いていたのですw)
少々スランプというやつに陥っておりましてですね(汗)
まぁようやく復活出来たというわけでございますよえぇ!!笑
ではでは…ササ、下へどーぞ☺
偶然?必然?
午前6時半。
外が薄暗い真冬。
今にも雪が降り出しそうな雲を窓から眺めながら、私はあくびをした。
「ねむ…」
朝に弱い私は如月 小春(キサラギ コハル)。
6時半に起きても動き出すのはだいたい7時前後。
そんな自分にうんざりしながらも、再び布団に潜る。
なんでだろう、今日はいつにも増してやる気が出ない。
「小春~!いつまで寝てるの~!もう7時よ~!」
「はーい」
下へ降りて、朝ごはんを食べて、歯を磨いて、着替えて、お弁当と水筒をカバンに入れて。
いつもと同じ。いつも通りの時間に家を出る。
坂を上り、信号を渡って花屋のおばさんに挨拶する。
「小春おはよー」
「あ、おはよ~真唯ちゃん!」
小学二年生の頃からの親友、桜庭真唯(サクラバ マユイ)ちゃん。
「あのさぁ、いい加減呼び捨てにしてくんないかな。なんかアンタにちゃん付けされると変な感じがするんだよ。」
この、若干男口調が混ざった喋り方が特徴。
「まゆ、はよ」
そして彼は真唯ちゃんの彼氏、仲松 雅(ナカマツ ミヤビ)先輩。
3年生の仲松先輩は、クールでいつも凛としててあまり喋らない人。
だから私は、少し苦手。
「おはよう雅くん。」
「如月さんも、おはよう」
「あ、お、おはようございます」
「雅はぇーよ!!んな早く行くなっての!」
「涼が遅いんだろ」
「雅くん…誰?」
うん、真唯ちゃんが聞くのも無理ないわ。
部活の先輩でもないし、制服も上着を着てなくてパーカー。
深緑のマフラーをつけて、かばんを肩にかけ、白い息を荒く出す。
誰だろ、こんな人この学校にいたっけな。
こんなイケメンだったら目立つと思うんだけど…。
「あぁ、こいつは山田涼平(ヤマダ リョウヘイ)。お前、っとに体力ねぇのな。」
「んなっ…うるさい!これでも一応ダンス部入ってんだからな!雅は帰宅部のくせに!」
「わりわり。帰宅部に言われたくねってか。」
山田…涼平…。
なんだかあのトップアイドルの山田◯介くんとよく似てる…。
名前もだけど、顔立ちも…。
なんか、双子みたいに似てるっていうのじゃなくて、顔の雰囲気っていうのかな…。
整った顔立ちは、優しくて…なんて言えばいいのかわからないけど…なんか安心する顔?
「あの、俺の顔になんかついてる?」
「えっ?あ、いえ!!すみません。。」
「いいよー(ニカッ」
天使の笑顔だ。
直感的にそう思った。
早くも目を付けられた!?
「こーはーるー?聞いてる?」
「んぇ?」
「んぇ?じゃない。」
「ごめん…ボーッとしてた。」
「別にいいよ。てか見て、ドアんとこ。」
「ん?なにかい……た」
山田先輩がどうしてこのクラスに!?
いや、原因(理由)はたぶん真唯ちゃん…。
「真唯ちゃん、自分で行きなよー!」
「なんで私だって決めつけんの!」
ぎゃーぎゃー言っている私達をよそに、言い寄ってくる女子軍団の群れを、かっこ良さを崩さず追っ払いながら山田先輩がこっちに向かってきている。
…よし、ここは気を利かせて逃げ______
グイッ
「なんで逃げるの?」
「ヒイッ…!?」
なになになになに!?!?
用があるのは真唯でしょ!?
なんで私まで巻き添え食らわなきゃなんないのよー!
「私は関係ないでしょ!離して!」
力いっぱいブンブンと腕を振りほどこうと振るが、さすがに男子の先輩。
先輩はニコニコしながら私の手首を握っている。
「痛いです…っ」
「え?あ、ごめん!」
痛いふりをすると、意外にも簡単に手を離してくれたもんで、驚いて逃げる時間をロスしてしまった。
数秒の沈黙の後、私は猛ダッシュで教室を出てなぜか保健室へ逃げ込んだ。
「…お前また何かしたのか…」
「うーん……」
〜保健室にて〜
「あら?小春ちゃん!」
「あーちゃん先輩?!」
そこにいたのは、柊 愛羅先輩。
通称、あーちゃん先輩。
「小春ちゃん、体調悪いの?」
「あ、いえ、逃げてきただけです☆」
「逃げてきた?誰から?」
「……山田先輩です」
机の隣にあるポットからお湯を出し、先生がいつも飲んでいるコーヒーを作る。
私は保健室の常連みたいなもので、ここに関してはたぶん一番良く知ってる。
「まぁ、涼平くんから?」
「え!知り合いなんですか!?」
「知り合いも何も、元カレだもの(笑)」
「もももももも元カレぇぇぇぇ!?!?」
「そんなに驚かなくても~クスクス」
笑うあーちゃん先輩はとても可愛くて、女子でも惚れてしまうくらい美しかった。
まぁこんな美人さんに彼氏が一人や二人いてもおかしくはないけど…。
「涼平くんに…振られちゃったけどね…」
「そんな…。ひどい!こんな美人さんを振るなんて!」
「仕方ないのよ、すれ違いが多かったの。部活も違うし家も少し離れてるから話すことがほとんどなくなって…。」
「だからって…!」
「涼平くんのこと好きだった!好きだったから…だから別れ話にも応じたのよ。好きな人に好きな人と好きに生きて欲しいから…幸せになってほしいから。」
そう言って静かに笑ったあーちゃん先輩は、どこか寂しそうで悲しそうだった。
「小春っ!」
「あ、真唯ちゃん!」
「大変なんだ、山田先輩が倒れて…!!」
「連れてこれば良かったのに」
山田先輩なんて…もう知らない。
「小春、行ってあげて。あんたしかもう元気を取り戻させられないのよ!」
「嫌だ!山田先輩なんてもう…関わりたくない!なんで?なんで私が目を付けられてるの?意味わかんないよ!!」
そうだよ、知らない人に勝手に目を付けられて探されて、倒れたからって私が行け?
意味不明。理不尽にもほどがあるっての!!
「人が倒れたんだよ?!今はもう知り合いじゃないか!あんたの異常なまでのお人好しさと優しさはどこに行ったのさ!」
「山田先輩は…私と話がしたいだけでしょ!倒れたなんて嘘よ!あんなにも元気だった人が突然倒れるわけがない!」
「………そ。勝手にしな。あーちゃん先輩こんにちは。」
「あ、こんにちは…」
「じゃ(ペコリ」
足早に立ち去っていく真唯ちゃんの背中を見て、私は怒りと共に悔しさと虚しさを覚えた。
真唯ちゃんは、知らない人でも仲良くない人でも必死に助けようとする。
……私の将来の夢は人の世話をしたり助けたり役に立ったりする仕事に就くこと。
なのに今は…人を見捨てようとしてる。
たぶん死ぬわけじゃないとは思うけど、助けを求めてるのは間違いない…。
「あーちゃん先輩……」
「行ってきな、後悔はしちゃダメよ。」
「失礼します!!」
保健室を飛び出し、ついさっき来た道を戻っていく。
「山田先輩!」
3年生の先輩が2年生の教室で倒れているという異常なときにも関わらず、やけに2年生の校舎は静かだった。
「来てくれたんだ!」
「…倒れた…って…」
「少しめまいがしただけだよ?っとに大げさなんだから、真唯ちゃんは。」
結局…こうなるんだ。
ライバル登場?
バカだよ…。
山田先輩も真唯ちゃんもクラスメイトも私自身も…!!
行かなきゃよかった。
あんなに息切らして大きな決断みたいなのして…。
恥ずかしすぎるよもう!!!
「怒んないでよ小春。悪かったって。めまいがしたのは事実だし、その時座り込んだからてっきり倒れたと思って_______」
「もううんざりなの!いい加減にして!人を騙して何が楽しいの…」
「…あんたさ…人を信じすぎてるんだよ。だから裏切られた時の怒りが半端ないの。」
「人を疑うなら信じるほうがマシ…」
「だったら______」
「だいたい!人を裏切る方が悪いんでしょ!?なんで信じてる人が責められなくちゃいけないの!?もう私のことはほっといて!!!」
真唯ちゃんなんてもう知らない。
山田先輩なんてもう知らない。
クラスメイトなんてもう知らない。
もう誰も、信じない…!!!
好きだから。
ね、ね、どうでした!?
久しぶりの作品なんですけどねぇw
まぁこれね?主人公は自分をモデルにしてるんですよw
感情とか思いとか、私だったらこう感じるってことを主人公に置き換えてるわけですw
まぁ何はともあれ次話もお楽しみに~~????????