だれかたすけて~

ずっと思い続けてきた
いつかこちらに顔をむけて微笑んでくれるだろうと

手をたたいたり
足でドンドンしたり
花火を上げたり
ときおり叫んだり

どう思ってもらうかだけを考え
あいてがどう考えるかはどうでもよかった

1年
10年
50年経っても
それはおなじ

時代が進み
外の世界はずいぶん変わったけれど
自分の思いは
自己の閉じ込められた殻のなかで
ぐるぐる回っているだけ

ときには壁にぶつかり突然方向をかえ
またまっしぐらに突き進む

速度がどんどん早くなって
もうどうにもだれにもとめられない
おねがいだから
だれかたすけて~

だれかたすけて~

だれかたすけて~

自分だけではもうどうにもならないときは、だれかにたすけてもらっていいんです。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-01-11

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