ふたりの絆⑲

危機一髪(群馬編)

それが起こったのは、アカリに会う為に群馬まで出かけたときのことだ。

季節は10月、下界でも寒い時期である。

それに、ここは群馬の山の中である。

ヒカルは、真夜中に峠を走っていた。

誰も来ない、他の車も一台も通らない山の中、峠の頂上付近に差し掛かった。

すると、ヒカルの車が突然横滑りを起こした。

「やばい、凍結していた。」

車はそのまま山側の壁に向かって進んでいく。

「ぶつかる!神様・・・。」

ヒカルは目を瞑って、おもいきり急ブレーキを踏んだ。

そして、奇跡は起きたのだ。

壁まで20cm足らずのところで、ブレーキが利いたのだ。

車を降りて点検をして異常は無かったので安心した。

「まさか、この時期で凍結しているとは・・・。」

怖くなったヒカルは、峠を降りるまで慎重な運転をしたことは言うまでもない。

(ホタルが天国から守ってくれたんだな。)

そして、ヒカルはアカリにそのことを話した。

アカリも同じことを言ってくれたのだ。

「ホタルが守ってくれたんだね。」

天国のホタルには本当に感謝をした。

                                     →「同級生とアカリの話」をお楽しみに。  1/10更新

                                     ホタル:想像以上に凍結した道路って危ないんですね。
                                         でも、ヒカルが無事で本当によかった。
                                         天国のホタルには感謝してもしきれませんね。

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ふたりの絆⑲

ふたりの絆⑲

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-01-10

CC BY-NC-ND
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