オハナ倶楽部
男子高校生二人の完全会話系ある意味友情話
~オハナ倶楽部~
「おい、起きろもう下校時間だっつの」
「・・・んー」
「おい隆司」
「はっ」
「はっ、じゃねーよさっさと帰るぞ」
「あれ?まだ2校時目じゃなかったっけ?」
「お前寝過ぎなんだよ。先生も呆れて起こさなかったの」
「あーしょーゆー事ね」
「所でさ、飛沫は『花病』になった人間見たことあるか」
「いや、てかそもそも花病っていつの間にか自分自身が花になってんだからどれが本物の花で偽物の花かわかんなくね」
「あ、確かに」
「ぷっ、馬鹿だなお前」
「そー言うなって、まぁここら辺に咲いてる蒲公英のどれかにも元人間が居るかもって事だよな?」
「かもな」
「なんか夢あるなー」
「何でだよ、」
「だって人間が花になるんだぜ!これ程綺麗な病気って無いと思うんだよなー」
「意思とかいろいろ無くなるけどな」
「まぁまぁ人間黙ってた方がいい奴ってのは日本に五万といるぜ?」
「ふーん、そんなもんか」
「うんうん、そんなもんなの飛沫ちゃん。あ!良いこと思いついた!」
「ちゃん付けで呼ぶな俺は男だぞ、、何だよ、嫌な予感しかしねぇ」
「えー?酷いなぁ飛沫そう言うなよ~ちょっとちょっとこっちこいって」
「何だよ、」
「もしお前が花病にかかったら俺が見つけてやる!そんで植木鉢に入れて俺の家で面倒見るから安心しろよな!」
「何だよそれ、そもそも5億人に一人の確率の病気なんてかかるわけ無いだろ」
「いんや~?そうでもないかもって!その代わり俺が花病になったらお前が見付けて俺の面倒を見ろよな!ニシシシ」
「うわっ、交換条件とかパスパス」
「えぇーいーじゃんやろーぜやろーぜ」
「・・・分かった分かったからちょっと黙れ」
「いぇーい!!俺黙る!」
「あ、そーいえば飛沫お前人が花になったら意思とか無くなるってたよな?」
「あぁ、らしーぞ」
「じゃあ俺世界で発の喋れる花病になるから!」
「つかなんでお前が花病になる前提で話してんだよ」
「俺の願望だから?」
「ウケるんですけど花病が願望って」
「俺の願望笑うなよ~、あ、ワックだ飛沫~ポテト奢れ~」
「しゃーないな一回だけだぞ、ん?お前ワック行ったらいっつもメガトン級肉食バーガー頼むのに今日は要らないんだ?」
「あー、最近食欲無いんだよねー」
「え、珍し。隆司にも春が来たのか」
「そんなんじゃねーしっ!」
「じゃあ何なんだよ」
「んー分かんね、ここ最近食欲も無ーしよく眠くなるし体調悪いんかな?」
「ふーん、まぁ頑張れ」
「何その軽い受け流し酷いっ」
「塩対応だよわかんねーの?」
「うわーん飛沫が冷たいよーお巡りさーん」
「うっせーポテト食ってろ」
「はーい」
「あー腹太ったもう夜ご飯いらねー俺」
「ポテトだけでか」
「うーん気持ちはご飯を欲しがってんだけどな~」
「お前それ本気で病気じゃね?」
「そーかなー、まぁいーやほっといたら治るやつだろ」
「あ、それじゃーな!また明日!」
「うぃー、んじゃ明日な~」
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~翌朝~
「飛沫!飛沫!あんた起きなさい!」
「何だよ母さん、」
「あんたの友達の隆司君!」
「隆司がどうしたんだよ」
「行方不明だって、!昨日あんたと帰り道別れてから帰って来ないって隆司君のお母さんから電話あったのよ!飛沫あんた思い当たることない!?」
「え、、隆司が行方不明?」
『飛沫~、もし俺が-----------』
「くそっ!あんの馬鹿野郎!母さん俺捜して来るから」
「え、ち、ちょっと飛沫~!しぶき!!」
「何で気付か無かったんだ、」
『俺最近食欲無いんだよねー』
あれも
『眠くなるしー』
これも
『ポテトで充分』
全部全部
ごめん隆司気付け無くてごめん。
ちゃんとお前を見つけるよ。
検索ワード:『花病の前兆とその後』
数ヶ月前より、急激な食欲低下と突然の睡眠に苛まれる。
対象が花病を発病した場合、病に負けると花になる直前自らの意思ではなく体が動き、根をはる場所を探す。
又、日本各地で発生する行方不明事件はこの病気が主とされる。
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続きます。