女装紳士

19世紀

イギリスのある豪邸に送り込まれたある人物

お間違いの無いよう言っておきますが、彼こそが主人公。

問題を抱えた者の周りには問題しか寄ってこない……

その問題とは……?

幕開け

-19世紀―
イギリスは工業化により得た、圧倒的な経済力と軍事力で世界の覇権を握っていた。

そんなことは置いておいて、広い敷地に大きな屋敷と煌びやかな外装…
豪華と言うのが相応しいその建物はウィリアム・ウィンストン卿の住まいであった。
そこには女性の使用人しか採用されておらず男性は彼の息子と彼以外存在しない……はずである。

ウィリアムには妻と双子の娘、息子がいた。
愛妻家とは決して言えず、使用人たちを手籠めにしては孕ませ辞めさせているといったとんだ浮気者であった。
そして、なにより恐ろしいのは
”実の子である姉・マリアとその双子の弟・レオにも魔の手が伸びようとしている”
という事であった……
これに恐れた妻・リサは、裏でとあることに特化した人間を集めた組織があると聞き
組織の中の一番優秀な人間を雇い入れた。だが屋敷にまっすぐ来られては困ると言うと組織の一人は「お勧めのカフェに向かわせます」と言ってリサにカフェの場所を教えてくれた。
そして、やってきたのは一人の男性。しかも体格が良く顔を隠してはいるがリサの好みであった……
だが残念なことに屋敷は親族以外の男子禁制となっているため、彼に訳があって女装をしてほしいと頼み込んだ
彼はすんなり承諾してくれた。
そしてウィリアムには「少し筋肉のついた体格が良い女性を雇ってみた」と伝えた。
ウィリアムは疑いつつも承諾。
そして手の早いウィリアムは直ぐにどんな女性か声をかけてみた。
だがウィリアムに返答してくれない……なぜかと問うと声が出ないのだと伝えた
彼……もとい彼女は仮面をしており目元が特に見えないため、ウィリアムは自分のタイプかどうか確認できなかった
そもそも体格が良すぎる女性は好みでなかったため、そっけなく「そう」と言い捨てると自分の書斎に戻っていった。

「……エロジジィ。」

仮面の下、鋭い眼を光らせドスの利いた声で低く唸るように吐き捨てた言葉はただ消えていった。

一話 仮面男

チッ……チッ……チッ……チッ……

部屋の中に流れる唯一のバッグサウンド
それに合わせて愛着のある武器(ベイビー)たちを手入れする。
少し幅広の二人掛けソファーに仰向けになり足を組みながら…
今はジャポンから仕入れたカタナと言う剣を手入れしている

女装紳士

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女装紳士

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • アクション
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い性的表現
  • 強い反社会的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2016-01-01

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  1. 幕開け
  2. 一話 仮面男