1月のエッセイ - 黒豆

1月のエッセイ - 黒豆

1月。
黒豆を食べました。
年末にことことことこと数時間煮て、優しい甘さの黒豆を作りました。
つるんと黒く光る黒豆に、自分で料理できた誇らしさが加わって、とても喜びました。
おせちすべてはとても手作りはできませんでしたけれども、
黒豆一品作ることができただけでもこんなにホクホク幸せになれたので、
この一年も良い年になりそうですね。

黒豆はまめになる、まめに働くと言われていますね。
まあ! 怠け者の私にぴったりです。
おせちにはそれぞれ意味があって、
こんぶは喜んぶ、数の子は子孫繁栄だよ、など、
母や叔父叔母からよく教わりました。
ごちそう一つ一つにお話があって、家族で楽しめる、
素朴で素敵な伝統だなぁと思います。

そんな我が家のお正月料理は、
黒豆は私の手作り、数の子などは母の手作りです。
あと半分くらいは買ってお重につめました。

そう言えば叔父が言っていました。
お正月は主婦の人も休めるように、おせちがあるんだよ。
どん、と置いてみんなそろって食べられるからね。
と。とっても良いものですねぇ!
みんなそろっての団らんを大切にする気持ちがあたたかいですよね。

そう言えば、私も以前テレビに気をとられながらろくに家族の顔を見ないで話もせずにパパッと口に流し込んで、
早々に食事を済ませていたこともありました。
寂しがる母を、はいはいと適当にあしらって自分の作業についてしまったことも多々ありました。
忙しい忙しいと言って、優しい心までなくしてしまっていたような感じがします。
そういえば、マザーテレサさんがこのようなことをおっしゃっていたそうです。
家族を大切にするところから世界平和が始まるのよ。
そういうようなことをおっしゃっていたそうです。
そうですね。
家族を大切にして、どんどん広がっていけば、
優しさはきっと世界に広がっていくように感じますね。

私も1月からの抱負として、周りの人を大切にすることを
心にしっかりととどめて生活していきたいな、と思います。
それで、家族もニコニコ笑顔にあふれて、
周りの人々にもあたたかい気持ちであふれて、
どんどん広がってみんなに優しさがあふれますように。

優しい甘さの黒豆をながめながら、優しさの願いをこめます。
これからも優しさの心を込めて生活していきたいと思います。

1月のエッセイ - 黒豆

1月のエッセイ - 黒豆

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-01-01

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