きゅうと鳴る

火が沈んだ暗がりに

からっぽのビンを潜らせて

そおっとすくったら

ふたをしていっぱい振ると

無重力は失われた

塊がぶつかりあって

からん、からんと欠片になった

それを食べたら

パンと音がして

なにもなくなった

きゅうと鳴る

きゅうと鳴る

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-12-30

CC BY-NC-ND
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