君と僕と雨

君と僕と雨

君と僕の間には…。

降り続く雨と
あの頃の二人が
窓に写る

君に出逢うこと
知っていたならきっと
未来は変わっていたね

君を知らなかった僕と
僕を知らなかった君の
二つの物語は
長い時間の先に重なった

気が付けば隣に君がいた
この空みたいに
そんな出逢いだったよね

途切れた会話の隙間に
聞こえてくる雨の音

少しだけ手を伸ばせば
涙を拭えたのに
抱きしめたのは
君の顔を見るのが
怖かったから

僕が君を好きになって
君が僕を好きになって
降りだした雨は
もうやむことはないね

雨は僕らの気持ちと同じように
強くなる

今じゃ君を想うだけのボロボロになった
傘だけが残ってる

今日も二人の間には
やまない雨が降る

君と僕と雨

君と僕と雨

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-12-26

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