滑り落ちる

きっと彼は報われない。
だって、だってあの子には、


彼にはきっとしょっぱい雨が降り続ける。

「大丈夫、君なら大丈夫だよ。絶対出来るから!」
「ありがとございます、先輩」
心配になったときは必ず先輩を頼っている。それはただ八つ当たりがしたいとか、ではなく、単に、純粋な恋心で。
でもそれは、届かないのだから。
「おーい、なにやってんのー?」
「あー、ごめんごめん。今行くからまってねー」
彼女には、彼氏がいる。そう、そうだよ。報われない、苦しい気持ち、苦い苦いね。しかもその相手は僕が小さなときからいた、それも大親友の。幼馴染で、結局そいつを裏切ることなんて、できこなかった。
出来るものなら、奪ってやりたかったさ。その勇気があったら、やっていたさ。
「それじゃあ、また明日ねー!」
そういって、笑顔を僕に振りまく彼女。

やさしい、はずなのにな。貴女は。


とっても、残酷なヒトだ。

明日は、きっと大雨だ。

(さよなら、ってね)

滑り落ちる

短いですがご観覧ありがとうございました。


突発で思いついたネタで、そう長くは続きませんでしたがこんな恋もいいなって。
バッドエンドもいいのです、

部活内で書いた二十分クオリティですから、まあこんなもんだろうと。

滑り落ちる

とても短い突発ネタです。 男の子は報われない、しょっぱい雨がザーザーです。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-04-25

CC BY
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