いつでも……

囚われた

どこまでも続く暗闇に

どれだけ伸ばしても 何も触れないこの指先は凍えてしまった

叫んでいたはずの声は どこにも届かずに砕けていく

耳障りな音が聞こえる

逃げるためにうずくまり言った

「もう何も知りたくはないんだ」と

そうすれば平穏でいられるのに

でも本当はそうじゃない

目を開けて 耳を開いて

そうすれば真実は ただ其処にある

知っていたんだ 始めから

この闇は目を閉じている所為で

指先は 無いものばかり求めていた

叫んでいたのは 心の中だけ

知ることを恐れて拒絶した たくさんを

震える耳元に君は言う

「ここにいるよ」

それは確かに聞こえた 幽かな光

ずっと そこにいてくれたんだね

見逃しそうな小さな光は 確かにあって

いつでもちゃんと支えてくれる

いつでも……

いつでも……

一年くらい前に作った詩です。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-04-24

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted