兄弟

まだ執筆途中です。
もうしわけありません。

第1章 入学

桜咲く春。
智樹は、期待を胸にかかえながら、志望校大学のキャンパスへと入った。
夢の大学だ。2浪してようやく入った大学。
わくわくして仕方なかった。
このグラウンドでプレイできる。
そう思うと、もう頭の中はそれしかない。
智樹は笑顔で入学式場へと向かう。

智樹は高校野球で有名な強豪校S校に入り、2年のときに4番でエース。
春夏連覇をやってのけ一躍有名に。
防御率は1点台。打率は3割、ホームランも15本。
「天才的な選手だ」「100年に一度の恵みだ」
どのスポーツ紙もそういう風に報じた。
智樹はプロのスカウトも一目置いてしまう有名投手となった。
プロの道も充分にあったのだが、「大学で力をつけてからプロに進みたい」と、大学野球に進んだ。
一方成績はというと、中学の癖がついてしまい、全くだった。
高校には普通に勉強して入れという親の反対を押し切り推薦で入れたのでよかったものの、
さすがに大学はそうはいかなかった。
そのためにある2浪だ。
入学式を終え、いよいよ実感がわいてきた智樹にメールが。
弟の智幸だ。
智幸とは特別仲が良いわけでもないが、家でよく話したりいっしょにゲームをしたりする。
智幸は高2で智樹と同じ高校に入学できた。
しかし智幸は勉強で入ってきて、野球のセンスは兄ほどではなかった。
それでも熱心なのは父親に似ている。

兄弟

兄弟

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-04-24

CC BY-NC-ND
原著作者の表示・非営利・改変禁止の条件で、作品の利用を許可します。

CC BY-NC-ND