タナトス

彩子

いつになっても考えてしまう 世界の終わり暗闇の果て開放
目に映る物は全てモノクローム 沢山の感情を殺しながら歩く
誰が悪いでもない時代のせいだ そんな綺麗事で救われやしない
目を閉じて束の間のシャットアウト このまま自分も消えてしまいそう

幸せのカケラや生きる意味 考える事止めた壊れた心が唄う
何もかもが重たくて沈みそうで ここは真夜中の海みたいだね

嘘の塊も外面も放り投げて 遺棄しても纒わり付く死神の影
丸腰のままの体で傷にまみれて ただ「その時」を待つ夜明け前

何度も繰り返した失敗の毎日 ガラクタのような思い出引きずる瞳
一番大切なモノさえ見失いそうだ 涙を最期に流したのはいつだっけ
ただ数多に埋もれて身を隠して いっそ本当に漆黒の影になりたい
ログアウト不能な長い長い道のり もう疲れたから休んでもいいかな

存在意義もこの個性さえも 密かに没した無表情な心は嘆く
今より先に足を止めて躊躇う未来 表か裏か賭けるのは君次第

願いが一つだけ叶うとしたなら 生まれ変わって真っ新(まっさら)になりたい
キレイな世界や輝く未来だけしか 知らなかった無垢なあの頃の記憶に

死を迎え入れる強さを覚えて 死を(おそ)れる弱さを忘れ去っていた
何も怖くない痛みも流れる血も 新しく生まれ変わる為の通過点

言葉は脆くて心まで染み渡らない 残念サヨナラ明日を見ることも
触れることも息をすることも温もりさえ 少しずつ消え失せていく刹那

タナトス

タナトス

  • 自由詩
  • 掌編
  • サスペンス
  • ミステリー
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-12-13

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