くろのおなか

「君ほどクズだと思った人間はいないよ」

そう彼女に言われてから、私の毎日は空っぽの世界となった。

あまりに空っぽで、言う事すら見つからなかった

涙も出なかった
 
 
 
 
 
 
 
 
「君ほどクズだと思った人間は、いないよ」

ある日、私は空っぽの心のまま

そっくりそのまま返してやった
 
 
 
 
 
 
 
 
彼女は次の日死んだ

くろのおなか

私は既に死んでいた

くろのおなか

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-04-22

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