テレビ番組ー夜まで生主張
そのうちこんなテレビ番組が出るかも。
こんなテレビ番組そのうちあるかも
夜まで生主張 育田知未
「壁は自分で作る。壁はどんどん厚くなる。『うん、そうだ!』自分の壁は自分で崩せ。西進スクール」
「『お父さん。お帰り。』
『今日は、学校どうだった?』
『うん、楽しかったよ。・・・』
親子で会話ありますか?帝政、帝政、帝~政~新聞!」
「業済テレビが午前二時をお知らせします。」
「チャラララチャラチャラチャ!チャ!チャ!
『さあ、やってまいりました。すさまじい無駄話。十八時間の生放送。月に一度のお楽しみ。夜まで生主張、司会の田山祐太郎です。』
『アシスタントのスズキモモカです。』
『今日は緊迫するEPA交渉について、たっぷり主張してもらいます。』
『まずは賛成派、自分の主張は何時でも何でも絶対押し通す、喋るとっちゃん坊や、OK大学竹外教授他四名の方々。こんばんわ。』
『大体やな、こんなこと主張せなあかんのがようわからん。』
『一方反対派からは、一見すると論理的よく見りゃ欠陥だらけ、キリマンジャロ総合研究所小前シニアフェロー他四名の方々です。こんばんわ。』
『こんばんわ。わたくし思いますに、これはアメリカにいいような政策に他ならない。このような・・・』
『とりあえずコマーシャルです。』
チャラララチャラチャラチャ!チャ!チャ!」
「この番組は帝政新聞他の提供でお送りします。」
「三割、四割は当たり前、通信販売の安売り王ザパネットダカダ」
「チャラララチャラチャラチャ!チャ!チャ!
『まずは竹外さんお願いします。』
『大体やな、そもそも自由なんですよ。何をするのも自由なんです。だからEPAをやるわけなんです。それを脇からゴチョゴチヨと・・・、それがいかんと言ってるわけです。』
『小前さんお願いします。』
『えーっ。わたくし思いますに自由と言う名の不自由。これに尽きると思います。』
『竹外さんお願いします。』
『大体やな、我々は自由主義の世界に生きているんですよー。これ以上の自由が何処にあるんやろか。』
『小前さんお願いします。』
『わたくし思いますに、強い者が自由に振る舞う事で逆に弱いものが不自由になる。それに尽きると思います。』
『竹外さんお願いします。』
『大体やな、みんな自由に生きたいでしょ。ほんまに。』
『小前さんお願いします。』
『わたくし思いますに、弱いものは守る必要がある訳です。これは経済学上も理にかなってるんです。』
『竹外さんお願いします。』
『大体やな、人間は自由に生きてこそ力を発揮するんですよ。』
『小前さんお願いします。』
『わたくし思いますに、セーフティーネットがあってこそ人間は安心して生きられる。』
『竹外さんお願いします。』
『大体やな小前さん!あんた弱者救済以外いえんのかい。』
『小前さんお願いします。』
『わたくし思いますに竹外さん!あなたは自由自由以外言えないんですか?』
二人とも『・・・。』
『竹外さん、小前さん、どちらか主張をお願いします。』
二人とも『司会の癖してそれしか言えないんか!お願いしますしか!』
『・・・局から余計な事は言うなと言われてます。』
一同『・・・。』
『大体やな、一体全体あんたそれでフリーアナウンサーってふざけてるんちゃうんですか?』
『わたくし思いますに主張あってのアナウンサー、アナウンサーあっての主張ではないんでしょうか?』
『お二人とも司会に文句を言うのではなくご主張をお願いします。』
『大体やな・・・』
『私思いますに・・・』
ガヤガヤと収集が付かなくなりつつある。
『大体やな、アシスタントの姉ちゃん!何か言えんのかい。』
『わたくし思いますにどうなんですか?』
モモカ『・・・。』
主張者二人『どうなんや。』『どうなんですか?』
モモカ『・・・。』
司会からも『モモカさん!お願いします。』
カチン!
『大体なあ。お前らこっちが静かにしてりゃあふざけやがって!主張主張ってほんんとに薄っぺらい自分の言いたい事ばっか言いやがって、相手の事や状況も少しは考えたらどうなんだい!』
三人とも『・・・スミマセン。・・・』
『口先だけ謝罪すればイイッてもんじゃあないんだ!心の底からあやまれえぇぇぇぇーーーー!』
モモカ服をはだきながらあられもない格好で暴れ出す。」
菜の花の映像とともに「しばらくお待ちください。」のテロップが流れそれは数十分続き、やがて特別番組「プロ野球。珍プレー好プレー大賞(再)」となった。
この時のスズキモモカの勇気ある行動にネット上では称賛の声が多数上がったが、それはマスコミで取り上げられること無く、またこの一人の英雄は二度とテレビ画面の中に現れる事はなかった。あくまで噂によると故郷に帰りご当地女子プロレスにスカウトされ悪役レスラーとして活躍したという。
テレビ番組ー夜まで生主張
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