イチゴと貨物列車

イチゴと貨物列車

アール

君の好きなもの、全部好きになっていく。

あのさ、あのね
書き出した手紙
ふいに手が止まる

いつものように
キラキラ笑う君を浮かべて

伝えたいことがありすぎて
まとまらないまま
握りしめたペン

くさい台詞を頭の中で
いくつも消していく

僕は君を知らない

でもね 誰も知らない
君の好きなものを知っている

君をワクワクさせる貨物列車と
大好きなイチゴ

これだけで君と
誰よりも深く繋がるんだ

通りすぎる貨物列車の後に
君を見れば笑ってること

イチゴが入ったデザートで
君が誰よりも喜ぶことを

僕は知っているから

手紙には君の好きなもの
たくさん並べて伝えよう

誰よりも君の近くに居れたから
気付けたたくさんのことをね

君が好きなものは
いつの間にか僕の
好きなものになっていった

またいつか行こう
あの貨物列車が走る海沿いの
イチゴ畑へ

イチゴと貨物列車

イチゴと貨物列車

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-12-10

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