本と花

綾崎



人の一生を本にするとしたら


いったいどれほどの


紙が、インクが、文字が


必要になるのだろう




長く生きただけ


厚さは増すのだろうか


多くの経験を積んだだけ


中身の濃いものになるのだろうか




『恋』や『愛』と言われるものの


存在を未だに信じられない


わたしの未熟さを


誰かに叱ってほしい




『夢』、『友情』、『生死』


そういったものは


ひしひしと


苦しいくらいに感じるのに





どうしても信じられないモノ




『恋』の唄を聴いてみても


嘘くさいと思ってしまう


『愛』をうたう詩を読んでも


ただの遊興くらいにしか思えない




何故それを


多くの人は最上のものとするのか


わたしにはわからない




しかし人はそれらを


人生の花とする





いつか


わたしの本にも


花を添えてほしい




たとえそれが


造花だったとしても





きっとわたしは



気づかないから

本と花

本と花

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  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-12-09

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