黒雪姫 Snowblack

今回から黒雪姫という小説を書かせていただきます!!
拙い文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです。
それでは!!

プロローグ

「おいっ!あっちに逃げたぞ!」
「追え!」
「餓鬼を捕まえろ!」

くっそっ・・・!こんなとこで死んでたまるか!

「・・・・・!居たぞ!」
「王室の前だ!」

見つかった・・・
もはや・・・これまでか・・・

大体王宮に乗り込むなんて無理だったんだ・・・
・・・そうだよ・・・こんな餓鬼に何ができるってんだ・・・

一つ目の部屋を曲がって、カーテンの陰に身を隠した。

父さん・・・母さん・・・ジュリア・・・
俺は結局何も出来なかったよ・・・
俺は結局・・・何にも果たせなかった。
でももうすぐだ・・・
もう少しで俺も・・・・っ!

「ねぇ・・こっち」

「・・・・・っ!」

「警戒しているの?賢いのね・・・愚民の割には」

突然の出来事に俺は戸惑いを隠せなかった・・・
目の前には、随分と豪華な服を着た少女が立っていた。

「何強張ってんのよ・・・アンタをかくまって上げるから・・・
こっちにこいって言ってんの」

「誰だ・・・」
「はぁ?私を知らないの?」
「・・・・・?」
「あんたどんだけ田舎もんなのよ?」
「・・・・」



「私の名は、ワルキュール=ロゼッタ、この王国のお姫様!」
「・・・姫・・・?」
「そうよ、あんたは?」
「・・・・・・・アラン・・・・・アラン=ギルバート・・・・」
「アラン・・・ね?私の召使たちを殺してくれたそうじゃない?」
「それは・・・」
「・・・まあ、嫌いな奴らだったからいいんだけどね?」
「・・・・・」
「・・・・・何で俺を助けたんだ?」
「はぁ?決まってるでしょ?」
「・・・・・・??」
「あんた・・・私のおかげで捕まらなかったんだから・・・」
彼女は少し間を置いてから言った。

「私の・・・  下僕になんなさいよ?!」

黒雪姫 Snowblack

黒雪姫 Snowblack

  • 小説
  • 掌編
  • 冒険
  • アクション
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-11-21

Copyrighted
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