秋の空と心身分離

秋の空と心身分離

おねむ

本当はわかっているんだ
誰が本当に僕を想ってくれているかなんて
言われなくてもわかっているんだよ

いつもみたいに笑って
ふざけあって楽しいねって
それだけで幸せで
満たされているはずなのに

身体を繋いで、
求め合って気付く違和感

心がうまく繋がらなくて
毛布に包まって声を殺して泣いた夜

ごめんね、ごめんねって
何度も何度も
心の中で繰り返して

脳裏に浮かぶ君の笑顔と
やさしい声が重なって
視界がどんどん滲んで掠れて

身体がぬくもりに触れれば触れるほど
心はどんどん冷たくなって

こんなことなら、
ずっとひとりでいればよかった
君になんて出会わなければよかったって

こんな世界に生まれてこなければよかったって
秋空にあの日の夕焼けを見つけて呟く

それでも僕は生き続ける

僕が壊してしまった
もう届かない君のぬくもりを

もう僕に向けられることのない
その笑顔を

忘れるためだけに

秋の空と心身分離

僕の涙は

あの子の枕に吸い込まれて。

ありがとうございました。

秋の空と心身分離

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-11-21

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