ルーズリーフ1

ルーズリーフ1

胃の中が、ぐるぐるぐる。ぐるぐるぐるぐる。
昔から緊張したり、腹が立つとこうなってしまうのである。痛いというか、ぐるぐるして気持ち悪い
なぜ今私がこんなにお腹がぐるぐるしているかといえば私の性格の所為であり、クラスでうるさい部類に入る女子たちの所為である。


「あっごっめーん金沢さーんこれ私の代わりに先生に渡しておいて!」
「え…あ、いいよ…」
「ありがとー!!まじ助かる!金沢さん神!」

ということがあり私は今そのギャルに頼まれた仕事をしている
クラス全員分のノートを教科の先生のところまで持っていくという簡単なことだ
「自分の仕事も出来ないんだったら、係にならなければいいのに…」
ぽつり、愚痴のようなものが漏れた
そりゃそうだ。自分の仕事も出来ないような奴が、どうせ男子から注目されたかっただけだろうに。
私は無駄に目立とうとする女子が大嫌いだ。人の悪口だって大声で普通に言うし、授業中うるさいし、男子に色目を使う子もいる。そこまでして男に見られたいのか。なら六本木で夜うろうろしてたら嫌でも男に注目されるし、声だってかけられる。私は怖くて出来ないが
「君、大丈夫?手伝おうか?」
「え…」
誰だこの人は。名札が黄色いから三年生らしいけど私に三年生の知り合いはいない。部活だって入ってないのに
「荷物、半分持つよ」
「あ…いや、あの!大丈夫です!すみません!」
恥ずかしかった。知らない人に心配されるのが、知らない人と話すのが。怖かった
「あっちょっと!」
感じ悪いって思われたらどうしよう…名札の名前見えてたし、明日校舎裏に呼び出されてぼこぼこにされたらどうしようという不安を抱えながら私は職員室まで走った

「っ…はあ…ぐっ…疲れた…」
職員室の前で乱れた息を整えてから職員室に入る
「失礼します…」
先生がいないようなのでとりあえず先生の机に置いて出た

帰り道、放課後にいろんなことしてた所為で帰宅部であるにも関わらず時刻はすでに5時30分を過ぎていた

ルーズリーフ1

一話ずつがすごく短い
五話くらいで完結させたい気もしたり

ルーズリーフ1

人見知りでストレスがたまりやすい女の子が全力で青春するお話

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-04-19

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