あたりまえのこと

もも

私は子供のころ、周りから「ももちゃん」と呼ばれていて、それがすごく好きだった。
だけど小学四年生の時、「ももちゃん」という転校生がやってきて、その子は私より美人で、付き合いがよくて頭も要領も良くて、器用な子だったからすぐに人気者になった
それ以来私はめっきり「ももちゃん」と呼ばれることがなくなっていた
ぶりっ子のような自分の名前は名前負けしているようで大嫌いになってしまった

大学一年生の夏に知り合った人は私より2歳年上のとても可愛くて繊細な人だったけど、
その人は会ってすぐに私を「ももちゃん」と呼んだ
いつの間にか私は自分の名前が大好きになっていた

何が言いたいのかって言うと、出会った人次第で人生なんてあっという間にいつでも変わるんだから、そんな捨てたもんじゃないなって一瞬でも思える時はいつか絶対くるよ、っていう当たり前の決まり文句みたいな話
そんなの綺麗事、って思うかもしれないけど結構本当のことなんだからね、って偉そうに言ってみました
私は、その人が呼んでくれた「ももちゃん」が本当に大好きで、だから「ももちゃん」って呼ばれることが好きだし、「ももちゃん」って呼んでくれる人のことは嫌いになれないのです
なんか、意外と簡単なことだなとか思っちゃうよね

あたりまえのこと

あたりまえのこと

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-11-21

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