夢
夢と現実の境は分け隔てがたい
夢をみました。
桜の木をはじめ、四季を代表する
数多の種類の数多の木々の美しい花弁が
冬の冷たい一陣の風にさらわれ
私の見る前に瞬く間にみるみる腐敗してゆき
灰となりました
時計の秒針を戯れに指で掻き回すように
性急に時間の流れは違和感を感じさせ
そして、がらんどうとなった地面から一斉に新芽 が芽吹き
再びいろとりどりの花弁を咲かせます
百花繚乱とは、夢のなかの言葉ではないかと感じさせました
無駄のない圧縮された生死のなかにこそ
溢れんばかりの、満開の花の美があるのではないかと感じさせる
そんな夢をみました。
夢