夢

夢と現実の境は分け隔てがたい

夢をみました。

桜の木をはじめ、四季を代表する

数多の種類の数多の木々の美しい花弁が

冬の冷たい一陣の風にさらわれ

私の見る前に瞬く間にみるみる腐敗してゆき

灰となりました

時計の秒針を戯れに指で掻き回すように

性急に時間の流れは違和感を感じさせ

そして、がらんどうとなった地面から一斉に新芽 が芽吹き

再びいろとりどりの花弁を咲かせます

百花繚乱とは、夢のなかの言葉ではないかと感じさせました

無駄のない圧縮された生死のなかにこそ

溢れんばかりの、満開の花の美があるのではないかと感じさせる

そんな夢をみました。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-11-17

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