短編3

 机の上に全く同じ料理が二つ置かれています。調理した人間も同じなので、二つの料理は全く同じということになります。

 五〇人にAとBの料理を味見してもらい、どちらがおいしいのかを答えてもらいます。全く同じ料理に、おまじないを一つ付け加えます。Aはプロの料理人、Bはごくごく一般の主婦が調理したと伝えるのです。果たして、人間心理にどう影響及ぼすのでしょうか。

 Aを優れていると感じた人が八割にのぼりました。人間とはつくづく単純な生き物で、プロの調理を美味に感じるようです。

 見かけや誘導に惑わされず、正しい判断を下せるようになりたいものです。
 

 

短編3

短編3

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-11-16

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