言葉の綾と心身分離
今日もまた、湯船に浸かって考える
もしも、僕の数年後の未来に君がいたら
もしも、未来の僕の隣に君がいるなら
そして、また考える
もしも、あの時君と出会っていなかったなら
もしも、君のいない日々が当たり前になっていたならば
掌で結んだお湯を
少しずつ零して
きっと、数年後の僕の隣に君はいないんだろう
なんて
生温い世界に浸って、
水だけを求め生きていた少し前の自分が羨ましくなって
今では冷たい土の上で
じたばた抗うことしかしかできなくて
どうせなら、
あの時水に溺れて死んで仕舞えばよかったと
もう這い上がれないような所まで堕ちて仕舞えばよかったと
窒息しそうなほど
からからに乾いた喉と
どんどん身体が重たくなって
じわりと滲んだ意識と傷が
今の僕には心地が良くて
ゴトリ、と音を立てて沈んだ僕の狂気は
嬌声と共に足枷となって
僕を海へと縛り付けたまま
もう空は見えなくなった
言葉の綾と心身分離
水と酸素と現実と
僕にとってはどれも立派な『キョウキ』
ありがとうございました。