中学生の青春~another story~

今回のは前回投稿した、中学生の青春の真奈美の視点から描いた作品です。
真奈美の心情がちゃんと描けたか心配です。
第三章を書くのに一番苦労しました。
よければお楽しみください。

中学生の青春の真奈美視点です

  ~第一章 もやもや~
 二年生の時に仲のよかった子とは全員とクラスが離れてしまった。
一人を除いて。

「みんな仲いいな...。」
みんなは去年から仲のいい子同士で話していて仲のいい子の居ない私は少し学校に来るのがつらい。それでも一年生の時から片思いをしている人。相沢 洋人が居るから、この人と会えるから学校を休む訳にはいかない。でも、洋人は片思いをしてる。洋人は窓際で話をしている山口 茜にいつも見とれている。私はそれを見るともやもやしてしまうからいつも邪魔をしてしまう。
「おーい洋人。」
洋人は気づかない、いつも以上に見とれている。
「おーい。」
何度声をかけても気づかない。
「おーい洋人、まーた見てんの?」
ようやく気づいたみたい。
「おっおい、いきなり話しかけんなよ!」
何度も声かけたのに、
「あたしは何回も声かけたけど?気付かないほどみとれてたんでしょ?」
こういう反応をされると少し胸の辺りがチクリと痛む。
「やかましい!で?なんのようだ?」
あんたがあまりにもみとれてるからよ。
「いや、随分見とれてたからからかおうと思っただけ。」
本心を知られたくないからケタケタと笑ってみせる。
「いい加減やめてくれ...。ほんと疲れるから。」
ちょっとむっとして思わず意地悪をしたくなる。
「ん?そんなこと言っていいのかな?本人にばらすよ?」
「勘弁してください、それだけはどうか。」
「じゃあ帰りコーヒーおごってね?」
「わかりました。」
こういうと本当に買ってくれるから、放課後一緒にいられる、私にはそれがとても楽しい。

  ~第二章 洋人の変化~ 
 三年生の夏。みんなは口を開けば暑い暑いと言ってる。制服よりも通気性のいい私服のシャツを着てる子もちらほらと目に付くけど...。
「おい!きちんと制服を着用せんか!」
あんなふうに東山という怖い先生に捕まってその日の昼休みはみっちりお説教コース。休み時間にはもうすぐ夏休みだからかみんなは川に泳ぎにいくとか、祭りに行くとかの話題でもちきりになってる。洋人はどこかいくのかな?
「洋人くんはどっかいくの?」
聞こえてきたのは茜ちゃんの声。洋人なら茜ちゃんに誘われたらいっちゃうんだろうな。なんか悔しい。
「いいや、特に決めてない。テキトーにすごすだけだ。」
「ふーん。」
あれ?前の洋人なら茜ちゃんに話しかけられただけで緊張してまともに喋れなかったのに。ってそんなことより次音楽じゃん!階段を途中まで上った所で教室に残っている洋人を見つけた。
「洋人!早くしないと次の授業音楽なんだからおくれちゃうよ!」
洋人はまだゆっくりしている。
「洋人~!ほんとにおくれるよ~!」
「悪い悪い、すぐ行く!」
洋人は手早く教室の鍵を閉めて走ってきた。急いでたから教科書と筆記用具を洋人は忘れて怒られていた。

  ~第三章 真奈美の願い~ 
 最近洋人と一緒に帰ってない。ここのところは一人で帰っている。でも気がつくといつも洋人ときていた帰り道の神社に来てしまってる。
「やっぱり、一人だと寂しいな...。」
いつも洋人と一緒に来ていた。だから一人でいると、冬前のこの風は冷たすぎる。また洋人と帰りたい...。洋人は今頃何してるのかな?どうせ又、茜ちゃんのことでも考えてるんだろうな。洋人は私のことなんて見えてない。いつも茜ちゃんのことばっかり。どうせ私の気持ちにも気づいてない。そしてこれからも気づくこともない。私の恋は叶わない。
「気づいてよ、馬鹿洋人...。」
気付けば私は一人で泣いていた。

 ~第四章 洋人の優しさ~
 今日は洋人と一緒に久々に帰る。いつもみたいにまたコーヒーを奢ってもらって、場所はいつもどおりの神社にいった。
「イヤー、悪いねおごってもらって。」
話題がないから無難なことを言っておいた
「ねぇ洋人。」
「なんだ?」
どうしよ沈黙がいやだから話しかけたけど話題ないよ~!
「おなか空いた!」
自分で言っといてなんだけど、こんなこといったらばかにされる!
「買いに行くか?」
あれ?ばかにされない?まあいいや。
「うん!」
近くのコンビニで肉まんを買った。今日は部活帰りの子多いな、それにしても相変わらず洋人は普段は何考えてるかわかんないな。
「イタッ」
なになに?あっ、この段差で足を軽くひねっちゃたのか。
「どうした?大丈夫か?」
洋人こんなときだけ優しいんだよねー...。
「無理、ちょっと休憩しよう。」
そうすればもう少し一緒に居られるし、洋人も優しいままだし。
「待たなくても大丈夫だぞ、ちょっとじっとしてろよ。」
「え?」
一体どういうこと?
「あらよっと。」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!こっこれお姫様抱っこじゃん!うれしいけど、何より恥ずかしい!自分でも赤くなってるのわかるよ!
「ちょっちょっと、恥ずかしいからおろしてよ!」
一体ほんとに何考えてるの!
「おいおい、お前相手だからやってることだぞ?」
ふざけないで!
「特別扱いしてるみたいないいかたしないでよ!茜ちゃんのことが好きなくせに!」
こんなことされると期待しちゃうじゃん。
「期待させないでよ。」
口に出すつもりなかったのに、思わずでちゃった。何も言ってこないってことは聞こえてないんだよね?よかった。

  ~最終章 待っていた言葉~
 「到着しましたよ、お姫様。」
神社まで戻ってくる途中何人かの子に見られちゃった。絶対学校で聞かれるよ。
「洋人の馬鹿!みんなに見られちゃったじゃん!」
うれしいのと恥ずかしいのが混ざり合って、自分でもよく自分の感情がわからない。
「見られて困ることでもあるのか?」
そんなことないけど...、なんていえばいいかわからなくて黙り込むしかない。
「真奈美は好きな奴とかいるのか?」
突然の質問に驚いた。
「...いる。」
「...そっか。」
あんたのことよ、いい加減気づいてよ。洋人の大馬鹿野郎...。
「あのさ、」
「何よ。」
今度は何を言う気よ。
「...好きだ。」
は?あんたは茜ちゃんがすきなんでしょうが。なんでそんなこというのよ、からかってるんでしょ。
「は?あんた茜ちゃんが好きなんでしょ?」
待っていた言葉なのに、つい怒った様に言ってしまう。
「たしかにそうだった。でも気付いた、無意識に茜を追いかけてた視線はいつの間にかお前を追いかけてた。他にもいいたいことはあるんだろうけど今はうまく言葉にできないんだ。でも一つだけ言えるのは、お前のこと、真奈美のことが好きだ。」
うれしすぎておかしくなりそう。ずっと、どんなに願っても叶わない。言われるわけがないと思っていた言葉。思わず泣き出しそうになる。
「バカ、その言葉ずっと待ってた。」
夢じゃないのかな?私の妄想じゃないのかな?なんて考えていたらそっと優しくキスをされた。今までこらえてた感情があふれ出す。泣きながら笑ってしまう、今の感覚は夢じゃない。隣に居る洋人の体温は優しく温かい。たとえ夢だったとしても、それでもいい。そこまで思えるほど、すごくうれしい。でも今は余計なことは考えず、この幸せをかみしめよう。
--------------------------------E N D-------------------------

中学生の青春~another story~

今回の作品はいかがだったでしょうか?
友人から続きを要求されたのですが考えても無理そうなので別の視点から書かせてもらいましたwwwww
これからも色々書かせてもらいたいです。
よければ応援しててください。
よければTwitterの方でフォローとか意見もらえると嬉しいです
@0706_0928

中学生の青春~another story~

前回の中学生の青春の真奈美視点となります。 台詞は新しく追加したもの以外は同じ台詞となっております。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-11-16

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted