女子高生の裏の顔

本当の気持ちはだれにも言えない

私は昔っから人目を気にして生きてきた

同じクラスの変人澤さんが、いきなり宗教について語りだす。

「私たちって、どうすればもっとよく生きられると思う?」
神様っていると思う?と議論をはじめて、私は、言わなかったけど、澤さんに嫌悪感を持った。

だから、私もそんな風に見られるのは絶対嫌だったんだ。
クラスの明るくて人気のあるグループの女の子たち。

話題は部活とか、好きな男の子とか、ファッションとか最近できた新しいご飯屋さんにいこう、イケメンがいるよ、とか
だから私もその話をした。、

だけど本当は漫画が好きだった。
漫画って、そんなによんでるとやっぱりちょっと、そ-ユー目で見られてしまう。
言えなかった。

私は私と似たような、性格の奈々枝が、どうどうと漫画を持ってくるのが本当に恥ずかしくて嫌だった。
心から気の合う友達だったのに私は奈々枝をきった。

だけど。そこで私は本当の自分自身を切ったような感覚に襲われた。
普段の自分はなりたい自分、周りに合わせて理想の姿を演じている自分。ちょっとつかれるけどこれでいいはず。

だけど、奈々枝は偽らなくていい本当の自分。だけど外には見せられない。出来れば消してしまいたいこの気持ち。漫画が好きだな、なんていう気持ちはなくなればいいのに。
奈々枝と一緒にいると、無理をしなくていい、楽でいられた。

だけど、私は奈々枝を切った。
これでいいんだ。これでいい。

女子高生の裏の顔

女子高生の裏の顔

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-11-09

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