虚存

虚存

光と闇の境目の
夕暮れの僅かな明るさに一人包まれて
ふとラヴソングが聴きたくなって
悲しくもないのに溢れる涙は
揺れる電車に少し寂しそうに映った

沈み行く夜の街に浮かぶネオンは
空虚な心さえ照らし出して
其処に何も無いことを証明して居る

生き堕ちた此処には
唯身体だけが残って居たんだ

虚存

虚存

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-11-01

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