『 信用のない僕 』

花繭虫は巣立つ時に抜け殻を残していく。
色艶までそっくりなその抜け殻は、まるで生きているように美しくて。

「……うわ、酷い」

我が家の花繭虫は抜け殻の代わりに置き手紙を置いていった。

【良からぬ事に使われそうなので持って行きます】

信用されてないなぁ、僕。

『 信用のない僕 』

『 信用のない僕 』

極短小説。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-10-24

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