待ち合わせ
空が崩れてく
空が
君の目に色を落としてく
君が崩れてく
君が
空に君を落としてく
待ちぼうけをくらった僕は
夕日に溶け出し始めた
どんなに待っても君が来ないから
僕は闇の中に呑まれてしまった。
君の好きだった赤色が、今日も僕の頭上に広がっている。
そしてあの日と何も変わらずに、薄い雲が流れていく。
君の存在は、薄れるどころか、色鉛筆を重ねたみたいに濃くなって、
僕の脳と心臓を染め上げる。
僕の体の中いっぱいに君の色が溢れる前に、どうか忘れられますように。
君との思い出と、この気持ちを、全部忘れられますように。
待ち合わせ