超減速爆発系女子(遺伝子組み替えでない)

女子高校生の叫びを聞け

私、アライダと申す。
鼻の、いや、華の女子高校生。JKという奴だ。
なんでも女子高校生というのはそれだけで存在に価値があるものだと聞く。きゃぴきゃぴと頭悪く騒いでいるだけで絵になる。漫画にもアニメにも女子高校生というだけでわんさか出演する。一説、女子中学生の方が価値があると主張する輩もいるそうだが、やはり世論は女子高校生を支援すると私は思う。例えばどうだ、先程の挨拶だって、このように
ゎたし、ァラィダ☆
とすれば一発で女子力に満ち溢れる感じになるではないか。(ただしオツムの方が非常に思いやられる)オッサンがやってもこうはいかないだろう。
このように、女子高校生とは非常に便利なステータスだ.....
しかし諸君!本当にそれでよいのか!?そのステータスに甘えているだけで、本当の価値と言えるのだろうか!?私はそうは思わない!
これは、超硬派ハードボイルド女子アライダの、女子高校生というステータスに対しての、戦いの記録である!!!(嘘)

4/5
登校初日に風邪をひいて学校を休んだ。最低だ。明日からぼっちフラグがビンビンにたっている。きっと学校に行ったらすでに女子のグループが完成され私の居場所などとうになくなっているのだ。もういっそそのままずっと家にいたい。

4/6
朝から陰鬱全開な感じだ。本日は最悪だった。いきなり電車を間違えそうになった。いとまっすぐに違う電車に乗ろうとした。危うく同校生徒が反対のホームに向かうのを確認することで事なきを得たが。しかし学校についた後も昨日休んだ為に自分のクラスの位置がわからず、校舎をさまよったうえ、クラスについたとしても自分の席がわからずわからないことも言い出せずもじもじする羽目となった。「もしかして、アライダさん?」とクラスに投げ込まれた異邦者(そう、もはや気分は異邦者だ。ストレンジャーだ。)に興味をいだいたのかある女生徒に話しかけられたものの、「あっそうっddああのわたわたしの席ってどこかな??」と噛みに噛んで相手をどん引きさせてしまった。さすがクズに定評があるアライダ。クズぽよ〜↑↑(女子高生風)。ところで私の下の名前は「ひな」なのだがこれがまた小さく可愛い女の子を彷彿とさせるもので、初日に休んだ体の弱い華奢な小さく可愛い乙女ひなちゃんというイメージを持たれていたらしい。しかし実際は身長164cmの中肉中背の人間のメスだ。近頃ギャップ萌えとかいうのがよいとされる風潮にあるらしいが全く持って私のギャップはそういった方面に働かなかったらしい。ギャップ萎え〜↑↑(女子高生風)。ところが昼食は色黒の快活そうな女子に「一緒に食べる?」と天の救いを与えられ難を逃れた。後にわかったことだがこの少女はクラスの副委員さんであった。昼食中はしりとりなどに興じたのであるが、「あ、あ、あ........愛.... 」などと訳のわからないことを口走ってしまい場を凍らせる事となった。いっそ私を殺せばいいんだ。帰りは勿論一人になることが予想されたのだが、背の高い眼鏡女子に「一緒に帰らない?」と言われたのでぼっちルートから遠ざかることができた。この女子名をば讃岐の造...ではなくあすみんとぞいいけるのだった。この時はあすみんマジ天使状態だったが思えばあすみんもクラスに馴染めていなかったのでぼっち同士の悲しい傷のなめあいに過ぎなかった。道中あすみんと若干音楽の趣味が合うことが判明し、微かな盛り上がりをみせた。

4/7
土曜日だったが半日授業があった。といってもBenesse模試だったので授業というほどのものでもなかったが。後ろの席の前髪を結んであげた女子に休み時間の合間に話しかけて
みたがあまりの自分の話題を盛り上げる力のなさに絶望しただけだった。前髪上げ女子チナは近頃流行りのゴールデンボンバーなるV系バンドのファンであり、夏に近づくころにはドラム担当のメンバーがしているというメイクをほどこしてコンサートに望むほど気合の入った好きようだった。チナは最初出席番号最後の女子、渡辺と2人でいることが多く、便乗して渡辺とも話をしてみたが以下略。絶望した。帰りはまたあすみんと一緒に帰った。

4/9
クラスにいまだ馴染めずにいる。あすみんと話してみようと思うのだが話しかける勇気なし。あすみんも相変わらず馴染めていないようだ。よっっっし。あすみんは私と同じく大きいなので怖がられているのだろう。眼鏡だし。しかしあすみんは会話のなかに自ら入ってゆく勇気と協調性を持ち合わせていたのでみんなと徐々に打ち解けるのはもうすぐだろう。(´・_・`)。今日は美術部の見学にいった。喪中のような静かな部活だった。パス。私は4月中に部活選びで迷走しまくり、美術部剣道部生物部文芸部放送部英会話部合唱部とおよそできるであろう部活を見学しまくっていた。剣道部は廊下でぼーっと歩いていたらかわいらしい先輩2人組に「君、部活決めた?」と話しかけられ「あっ、いやまだでs 」と答えたところ強制連行されただけで自ら見学に行った訳ではないが。見学に行っただけで入部決定的な雰囲気を漂わされたときには流石におののいた。逃げたが。その折私は先輩方に「マグロちゃん」という不名誉なあだ名を頂いた。いや私の定期入れがマグロを模したものだからなのだがこれでは私がまるで床下手のようだ。

超減速爆発系女子(遺伝子組み替えでない)

超減速爆発系女子(遺伝子組み替えでない)

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • アクション
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-04-14

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 女子高校生の叫びを聞け
  2. 2
  3. 3